地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

西武多摩川線90周年・HM付き101系

2007-12-18 11:18:02 | 都市民鉄 (首都圏)


 今も昔も神奈川県に住んでいる私にとって、西武という路線には何故かのめり込むきっかけがなく、縁遠い状況が続いております。ならば東武も神奈川県から遠いのだから同じく縁が遠いのではないか……ということにもなりそうですが、そこらへんはあくまで趣味の問題 (^^;)。半鋼製釣掛式電車党として各地の路線を巡り歩き始めた中学生の頃、東武73・78・57系は垂涎の的でしたが、西武は当時いちおう釣掛天国ながらも、ごく一部を除いて半鋼製車を整理し終えつつある段階でしたので、どうもピンと来なかったのでした (子会社の伊豆箱根大雄山線は当時西武旧型テイストにあふれており、それで満足してしまったこともあります ^_^;)。もちろん、今にして思えば、赤い時代の西武をもっと訪れておきたかった……という後悔の念でいっぱいです 。実際には僅かな小遣いの予算制約ゆえに難しかったのですが (^^;
 しかし、そんな私と西武の関係には、いくつかの例外がございます。その一つは、秩父へ向かう際の定番ルート・東飯能=西武秩父間のボックスシート&山岳風景の旅です (^o^)。これは一度やったらやめられません。そしてもう一つは西武多摩川線。この沿線に限って、個人的に仕事上の用事がたまにあったり、友人宅があったり……ということで、西武の中では最も利用回数が多かったりします。しかも、各駅ともローカルムードがあふれ、走る車両は全て西武顔の101系ともなれば……それはまさに都会の中のオアシス。そんな西武多摩川線の90周年にあたり全編成にHMがついているとのことですので、仕事が早朝から午前中で終わった去る木曜日、京王武蔵野台→白糸台をスタートに撮り歩いてみました。



 北多磨改め白糸台を発車する是政行を踏切から望遠撮影するシーン (1枚目) は、西武多摩川線の中でも個人的に最もお気に入りのアングルですが (^o^)、ここの最大の難点は、ピーカン晴れですと架線の極めて複雑な影が車体に落ちまくってしまうことです。レタッチで気合いを入れれば消すことも不可能ではありませんが、以前一度やったら2時間近くかかりました (爆)。というわけで、曇りの日がベストでありますが、この日は特に暗く、被写界深度を確保するためのピント位置決めに苦労しました……。まあ、取りあえずHMを付けているシーンがきちんと写っていれば、記録としては一安心という感じです (^^;
 そして2枚目は新小金井での交換シーン。一応、90周年記念キャンペーン (?) 中はすべての編成にHMが装着されているのですが、両端にHMあり→2編成、是政方のみHM→1編成、武蔵境方のみHM→1編成ということで……「両端にHMあり編成」のうち1本が白糸台で昼寝をしていたこの日、新小金井でのHM編成並びシーン撮影は、36分に1回のみということで、非効率を極めました……(-_-)。しかも、午後2時半を過ぎるとひときわ暗く、ISO400・1/60秒・f5.6なんてもう信じられません (T_T)。これだから冬至間際の暗い天気は困りますね……。この並びの当初は、構内踏切がしばらく開いていたこともあって、突然コンデジを持った中学生2人組やオッサンが画面内に「乱入」し、延々とこのときを待ち続けた私は頭に血が上る思いで絶句するほかありませんでしたが (-_-メ;;)、再び踏切が閉まり、発車までの数秒間のあいだに何とか期待通りのカットを得ることが出来たのでした……。
 ともあれ、期間限定シーンをうまく撮れるか否かでカリカリするのは撮り鉄の愚かな性ということで (^^;)、西武多摩川線の90周年企画そのものは、各駅に手作りオリジナルの掲示が掲げられている点で何ともほのぼのとした風情が漂うものでした (^^)。とくに……是政駅構内での砂利運搬に従事していたナローの写真に感激!
 それにしても、相鉄といい西武多摩川線といい、ふたつの砂利運搬鉄道が時をほぼ同じくして90周年というのは不思議な縁かも知れません。1917年といえば……第一次大戦・大正の御代で、日本は景気が良く、建設需要が高まっていた頃。しかし今やダムの増加で川砂利も枯渇し、採掘禁止となって久しく、鉄道によるセメント輸送すら激減してしまい、貨物大好き人間にとっては寂しい限りです。

東急東横線8000系・消滅間際の日常

2007-12-16 10:23:48 | 大手民鉄 (東急)


 昨年の特急・急行スピードアップ改正以来、運用が基本的に朝ラッシュ時限定となり、風前の灯火となっていた東急東横線8000系……。そのうち8039Fは既にインドネシアへと旅立ち、残る8017・8019Fが細々と命脈を保ってきました。
 しかし、ここに来てついに5167・5168Fが相次いで入線し、先月末に長津田入りした5167Fはそろそろ営業運転入りしてもおかしくない頃となりました。それは取りも直さず「8017・8019Fのいずれか離脱→残り1本のみ→予備車扱いで元住吉から全く出て来ない」という可能性を意味しております。そこで、『8000系が終日走っていない東横線』という、8000系の登場後間もなく東横線沿線で生まれた私にとって信じたくない事態が、ついに現実のものとなろうとしているわけです……。
 そこで、そうなる前に是非、朝ラッシュの限定運用に入っている8000系の最後の日常を見ておきたいと思いまして、先週火曜日の朝、天気がピーカンではないのを見計らって東横線を訪れてみました。



 まず、ここで必ず決めなければならない!という覚悟で訪れたのが白楽駅。何故なら、私はこの駅の近くにある小さな病院で生まれまして (現存しません -_-)、このアングル内にある線路脇の道を日々親に連れられて歩いていたからです。この道、今も昔もそれほど風情に違いはなく、駅前の高い位置から坂を下って低い位置へ……いろいろな高さから編成を丸ごと眺めることが出来るという点で何とも秀逸な線路端の散歩道であります。そこで、そんな特に思い出深い区間を力走して白楽駅にすべり込んで来るシーン (1枚目) を決めることによって、8000系がある東横線の日常の記憶を永遠のものにしようと思ったのでした……。冬の朝は光量的にみて極めて辛く、辛うじてISO400・1/250秒・f5.6を確保できただけですので、勢い良く到着する列車を撮し止めることが出来るかどうか不安でしたが……何とか完璧に決めることが出来て感無量です……(*^^*)。
 それにしても、朝のラッシュ時ですら8000系が1本しか走っていないという現実は、やはり大いにへこみますね……。おおよそ、元住吉を出庫してから元中・渋谷を一巡して再び元住吉に入庫してしまうだけの27・29・31運行のうち、いずれか1or2本が8017・8019Fで来るだろうと予想がつくのですが、出来れば2本とも運用されているのが吉なわけでして……この日は27運行=Y500、31運行=5050だったのを眼にして溜め息が出たのは言うまでもありません。それでも、8000系ゼロ!という、今週以後十分に有り得る事態に比べればまだ救われているのでしょう。
 ともあれ、馴染みの白楽でのミッション (?) を終えた私は、とりあえず「失敗してはいけない!」という緊張感からは解放されつつ自由が丘に向かい、長年住み慣れた元住吉のねぐらに帰って行く8019Fを見送ったのでした。この直後、天気は一気にピーカンとなり、朝9時台の下り列車をこの位置で撮るには不向きとなりましたので、期待通りの天気のもとで最後の日常を記録できて本当に良かったなぁ……と思ったのでした (近くでカメラを構えている撮り鉄もゼロでしたし ^o^)。

関鉄常総線・タラコ色キハ101活躍中

2007-12-15 17:58:48 | 地方民鉄 (関鉄系)


 タラコ色のDCといえば、忘れるわけには行かないのが関鉄のキハ101です!
 去る9月中旬にタラコ色の御披露目がなされてから早いもので約3ヶ月。韓国出張のため初日には訪れることが出来なかった私も、帰国後さっそく常総線を訪れまして、むかし相模線や八高線で親しんだ (?) 何とも懐かしい雰囲気に酔いしれたものです。そして、先月の平日休みにも改めて水海道を訪れ (既に1ヶ月以上過ぎてしまいました ^^;)、出庫して下館へと向かうシーンを撮影してみました。
 キハ101が運用される水海道以北の区間は、ひなびた駅や集落と水田の風景が連続し、タラコ色の単行との組み合わせはまさに国鉄時代の地方ローカル線そのものな光景ではありますが、水海道駅周辺の今どきな建物との組み合わせも「21世紀にタイムスリップして現れたタラコ」という雰囲気で結構気に入っております (^^;)。基本的にキハ101の守谷行は設定されていませんが、幾何学的な雰囲気を炸裂させたTXの守谷駅と組み合わせると果たしてどんな雰囲気になるのでしょうか? (^^;



 それにしても勿体ない……と申しますか、残念でならないのは、去る11月初旬のダイヤ改定をきっかけとして、それまで平日は3往復設定されていたキハ101の運用が僅か1往復に減ってしまったことです……(-_-)。関鉄はただでさえ運賃が高く、守谷までTXを利用するとしても相当の出費になるというのに、1往復しか撮影できないというのは何とも効率が悪く割に合わない話であります (T_T)。休日に至っては、日の短い今の季節だけに、明るい時間の撮影はまず見込めないわけで……。また、平日に訪れたとしても、水海道駅周辺では後追いでしか順光撮影できないのは何ともはや。水海道車庫の直前区間であれば午後順光ですが、今の季節は余程場所を選ばないと建物の影がかなりきつそうです (まだ試しておりません ^^; ここで撮る前に、早めに筑波山バックを決めておかないと……)。
 こうした理由により、折角のタラコ色復活もほとんど趣味界では盛り上がっていないように感じられるのは私だけでしょうか。うーん、もちろん一般の利用客サイドからみればキハ2200・2400が来る方が良いに決まっているのですが (^^;)……せめて土曜休日の日中に2〜3往復してくれれば、もっとファンの訪問による増収を図ることも出来るのでは、と思います。あるいは、そもそもキハ30・35自体がやはり101・103系と比べて全然人気のない車両であるために、大して盛り上がらないのでしょうか……??
 そういえば、最近はスカ色 (常総筑波色) キハ102が動いているシーンを見かけないのですが、やはりキハ2405・2406の導入による余剰→休車でしょうか (T_T)。

北の国鉄型めぐり (16) 八戸のタラコ

2007-12-13 05:09:57 | 国鉄型車両


 八戸駅にて、16:11発の4連久慈行を見送ったあと、しばらくの間「ふぅ〜〜暑くてやってられん!」という感じでヘロヘロになりながらも、相変わらずホーム先端で粘り続けていたのですが、それはひとえに「もしかすると《うみねこ》塗装車が祭り関連増結のために出庫してくるかも知れない……」というイイ加減な期待を抱いていたためでした。しかし、その後16:48発の鮫行になる列車が入線しても、いっこうに増結する気配はなく……八戸線営業サイドとしては、祭りがあろうがなかろうが、通常の運用体制を崩すつもりは全くなかったようです。
 そこで「あ〜あ、期待が外れた。でもまあ最後に4連も撮ったから、今回の一連の撮り鉄も満足だったなぁ。これで東京に戻るのか……」と思った矢先、八戸16:44着の列車が何と3両オールタラコという超豪華編成で現れましたので、突如興奮は沸騰状態に!! \(^O^)/



 いやはや……八戸運輸区にもタラコが3両もあったとは! 下調べを十分にせずイキナリ腰を抜かしている自分が何とも間抜けですが、そんな数両限定のタラコが異なる運用でバラされることなく、あくまで登場時を彷彿とさせる美しい3連を組んでいるとなれば、これはもう本当に、旅の最後の最後に宝くじ大当たり!という感じです(*^^*)。
 そこで思い出してみれば、今回の北東北・北海道の旅の振り出しとなった弘前駅でも、五能線のタラコ編成を撮影したのでありました。タラコに始まりタラコに終わる……そんなドラマチックな旅の余韻を感じながら、「はやて30号」の車内で500mlの缶ビールを一気に傾け (本八戸→八戸の移動が超寿司詰めだったからでもあります ^^;)、夕暮れの岩手山を眺めながら東京への帰路についたのでした。

 以上をもちまして、長らくお送りしてきました07年夏・北東北&北海道の撮り鉄記録を締めくくることにします。お楽しみ頂きどうもありがとうございました m(_ _)m そしてまた来年夏、札幌に1週間ほど出張することが決まってしまいました (^^)。今度は711系や札沼線をどう楽しもうか……早くも思案しているところです。ホンネを言えば、厳冬期に出張して雪まみれシーンを撮影したいのですが (^^;;

伊豆急200系、毎日1運用の活躍

2007-12-11 00:05:00 | 地方民鉄 (東海道)


 赤を使った車両つながりということで、11月の平日休みに訪れた伊豆急200系の画像もアップしてみることにしましょう。
 老朽化した100・1000系の代わりに、JREから113・115系を購入して走り始めた伊豆急200系ですが、もともと8000系を導入するまでのピンチヒッターだったからでしょうか、まず113系1000番台を前身とする4連が消え、115系を前身とする3連も青編成とトランバガテル編成が消え……ついにユニット窓車 (115系300番台) の赤い3編成が残るのみとなりました。そして、通常は2編成が6連を組み、終日1運用のみ走るという、まさに全車引退を目前に控えた最後の活躍モードに入っております……。そこで、忘れないうちに伊豆急線内での活躍も撮っておかねばと思いまして、輸送上の要・伊豆高原に向かってみました。伊豆急は個人的に申しまして、父親の故郷に向かう際の重要な足ですので、法事があるときなど割と利用しているはずなのですが、運賃がやたらと高い袋小路につき、今までロクに撮り鉄目的では訪れておりませんでした (結局熱海や伊豆多賀などが主な撮影地に……^^;)。というわけで、今さらながらの挽回です (^^;;;



 しかしまあ……往復に時間を要する長い路線で、1編成しかない車両を撮るということは、本当にじれったく忍耐を要することですね (^^;)。秩父の国鉄色もそうですが……他にも撮っておきたい魅力的な車両がたくさん走っているからこそ、何とか暇をつぶして (?) 待ち続けることが出来るというわけでありまして、これがもし「他に走っているのは《走るんです》シリーズばっかし」という状況であったとしたら……(苦笑)。
 ともあれ当面は、最近明るみになった8000系の編成替え及び全編成トイレ設置計画に伴い、予備車を多く抱え込んでおく必要上、200系の活躍も続くことになると予想されます (あくまで個人的な予想です)。しかし、それも早晩終了し、来年には導入計画の縮小で5両だけとなった8000系の追加分も入線するでしょうから、遅くともその時点で200系の命運も尽きることになるのでしょう……。
 200系は、伊豆急にあっては明らかに人気のない車両だと思われますが (私も8000系登場まで、出来れば2100系に乗ろうとしておりました ^^;)、113・115系そのものな乗り心地とともに海と山の絶景を楽しむことが出来るのも事実。前に法事のついでに200系で蓮台寺→熱海間を乗り通した際には、トランバガテル、しかも伊豆高原まで3連という凶悪な列車に当たってしまい、混雑と眺めの悪さ (一部の窓が薔薇の花やエッフェル塔のラッピングで塞がれ、他の窓も鬱陶しい縁取りが……-_-メ) のためロクに「200系のんびり旅気分」を楽しめませんでしたので、なくなる前に今度は空いている時間の6連で、出来れば1ボックスを占拠して、のんびりビールを傾けながら乗り通すことにしたいと思っています……。