JREはD51 498の火室焼損事故以来、可動SLをより多く確保のうえ、各地でのSL運行要望に応えて増収に結びつけるべく、新たな動態保存化の候補機を調査開始……という話題が以前駆けめぐりましたが、先日『毎日新聞』Web版が伝えていたところによりますと、このほど伊勢崎市の公園で保存されているC61 20に白羽の矢を立て、2011年春のデヴューに向けた作業を始めるとか。その計画の中には、大宮にSL用整備施設を設けることも含まれるようで、D51 498の復活作業と合わせて、高速道路1000円の大逆風に喘ぐJREがSL保存運転に如何に力を入れているかが分かろうというものです。人が殺到するイベント運転は苦手な私ではありますが (汗)、まずはJREの尽力に敬意を表したいと思います。大宮の新施設で整備されることになるであろうSLとしましては、定期運転のためのんびり・まったりと撮影可能な秩父のC58 363を、秩父の電車撮影のついでに (「ついで」と書くとSL党から糾弾されそうですね ^^;;) 引き続き楽しみたいと思っているところです。
そんな秩父のSL運転、ふだんはC58や12系客車が注目されますが、個人的には熊谷=広瀬川原間の出入庫時に用いられるパレオ色のデキ201も大好きです (笑)。
しかし、如何せんデキ201は通常この短距離回送に用いられるのみで、余程撮ろうと意識しない限りみすみす撮り逃すことにもなります。一応、SLが運休する冬季は、走行距離を稼ぐべく鉱石列車に用いられることもありますが、とにかく秩父のELの中では最も動かない1両であることは多分間違いないでしょう (汗)。恐らく、独特の台車を履いたデキ200は秩父にとって使いづらいのでしょうか……最早古典機の域に入っている (?) デキ100を差し置いて早々に202・203が廃車になっていますし、これらが三岐に行ったあとの不遇な運命も周知の通り……。
そこで、去る4月下旬に訪れた際には、そんな不遇を漂わせながらも美しいダークグリーンで自己主張するデキ201を丁寧に記録してみた次第(*^^*)。デキ201といえば、最近C58の不調のため突発的に三峰口まで代走したそうですが、デキ201の「脇役の美学」を味わうとすれば、やはりHM無しのシブ過ぎる姿の方が良いと思うのは私だけでしょうか (^^;
それはさておき、デキ201に限らず秩父のEL全体にとって、一年のうち1回限りの最大の晴れ舞台として、7月連休前後に「秩父川瀬祭号」が運転されたことが過去何度かありました。ただ、祭りの日が土日祝日にかかると、SL急行運転のため自ずと運転されないわけで……(昨年と今年はこのパターン)。そもそも、ELを5両連結しても、平日運転の非SL列車に乗っているのはごく僅かな「鉄」のみで、車内は閑散……。どう考えても営業的には赤字……。やはりあのような超弩級の列車が走ることは、景気が悪い昨今ではもうないのでしょうか (汗)。