地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

秩父の短距離脇役ランナー・デキ201

2009-06-17 05:55:00 | 地方民鉄 (秩父)


 JREはD51 498の火室焼損事故以来、可動SLをより多く確保のうえ、各地でのSL運行要望に応えて増収に結びつけるべく、新たな動態保存化の候補機を調査開始……という話題が以前駆けめぐりましたが、先日『毎日新聞』Web版が伝えていたところによりますと、このほど伊勢崎市の公園で保存されているC61 20に白羽の矢を立て、2011年春のデヴューに向けた作業を始めるとか。その計画の中には、大宮にSL用整備施設を設けることも含まれるようで、D51 498の復活作業と合わせて、高速道路1000円の大逆風に喘ぐJREがSL保存運転に如何に力を入れているかが分かろうというものです。人が殺到するイベント運転は苦手な私ではありますが (汗)、まずはJREの尽力に敬意を表したいと思います。大宮の新施設で整備されることになるであろうSLとしましては、定期運転のためのんびり・まったりと撮影可能な秩父のC58 363を、秩父の電車撮影のついでに (「ついで」と書くとSL党から糾弾されそうですね ^^;;) 引き続き楽しみたいと思っているところです。
 そんな秩父のSL運転、ふだんはC58や12系客車が注目されますが、個人的には熊谷=広瀬川原間の出入庫時に用いられるパレオ色のデキ201も大好きです (笑)。



 しかし、如何せんデキ201は通常この短距離回送に用いられるのみで、余程撮ろうと意識しない限りみすみす撮り逃すことにもなります。一応、SLが運休する冬季は、走行距離を稼ぐべく鉱石列車に用いられることもありますが、とにかく秩父のELの中では最も動かない1両であることは多分間違いないでしょう (汗)。恐らく、独特の台車を履いたデキ200は秩父にとって使いづらいのでしょうか……最早古典機の域に入っている (?) デキ100を差し置いて早々に202・203が廃車になっていますし、これらが三岐に行ったあとの不遇な運命も周知の通り……。
 そこで、去る4月下旬に訪れた際には、そんな不遇を漂わせながらも美しいダークグリーンで自己主張するデキ201を丁寧に記録してみた次第(*^^*)。デキ201といえば、最近C58の不調のため突発的に三峰口まで代走したそうですが、デキ201の「脇役の美学」を味わうとすれば、やはりHM無しのシブ過ぎる姿の方が良いと思うのは私だけでしょうか (^^;
 それはさておき、デキ201に限らず秩父のEL全体にとって、一年のうち1回限りの最大の晴れ舞台として、7月連休前後に「秩父川瀬祭号」が運転されたことが過去何度かありました。ただ、祭りの日が土日祝日にかかると、SL急行運転のため自ずと運転されないわけで……(昨年と今年はこのパターン)。そもそも、ELを5両連結しても、平日運転の非SL列車に乗っているのはごく僅かな「鉄」のみで、車内は閑散……。どう考えても営業的には赤字……。やはりあのような超弩級の列車が走ることは、景気が悪い昨今ではもうないのでしょうか (汗)。

神奈臨・初夏の千鳥町物語 (1) 往きは京王甲種

2009-06-16 01:15:00 | 貨物列車 (神奈臨)


 かねてから2010年度における営業用車両VVVF化達成を公言している京王は、とくに昨年から本線用9030系と井の頭線用1000系20番台を猛烈な勢いで増備し続け、その結果つい先日には都営新宿線直通運用から6030が撤退してしまったとか……(号泣)。昨年度は用務のため毎週1回の頻度で京王相模原線に乗っていた私から見ても、昨年春にはジャンジャン走っていた6030が、今年に入ってからは滅多に来なくなったという革命的変化は、本当に衝撃的以外の何物でもありませんでした……。まぁ、よく利用していた65K運用が、割と遅い段階まで6030の指定席のような感じでありまして、相模原線内を猛然と走る6030都営直通急行の走行音や乗り心地をしみじみと味わうことが出来たのは、今となっては本当に良い思い出です。
 そんな昭和人間からみて、9030はハッキリ言って敵役……ながら、グッドデザイン賞受賞の車体・内装デザインは同時にある意味で昔気質な電車のデザインを遵守してもいるわけで (5000系を意識した?正面、そして中央で等分に割られた窓etc..)、うらやましく魅力的なのも事実です (小田急にカモ~ン。爆)。



 そこで、以前京王9030系の甲種輸送を川崎界隈で撮影したのですが、そういえばそれは1回きり、しかも影がキツい真冬だったなぁ……ということで、日が長く明るい曇り日となった先日、改めて9030系甲種の撮影に繰り出してみました。
 最近の神奈臨9201レの運行時刻は必ずしも一定ではないため、念のため昔の時刻に合わせて8時頃に現地入りしたところ……フツーに現れず (笑)。そこで約1時間、駅でゲットしたL25 (^^;) をパラパラとめくってヒマをつぶしていたところ、やがて他のギャラリーも現れ、いよいよ時刻表の定刻通りに9201レ到着!! 最新鋭の車体と古典的 (?) な仮台車のギャップが何とも言えない編成がゆっくりとヤードを走る光景を存分に撮影することが出来ました (^O^)。
 通常ですと、ヤードに到着した9201レは、機回しが出来ない埠頭に入線するべく、ただちにDLを最後尾に付け替えて推進運転で発車して行きますが、あれれ……? 今回は単機だけで埠頭に入ってしまい、9000系と最後尾の車掌車はヤードに置き去り……。約1時間後にはDLが埠頭から戻り、日が差して順光となる中、最終的な埠頭入りの態勢が整いましたが、ヤードの脇で待っていた私は大いに待ちくたびれまくり (汗)。ではその間、一体何が起こっていたのか……続きは改めて (^^;

相鉄11000系登場記念・相模大塚展示会

2009-06-14 17:01:00 | 大手民鉄 (相鉄)


 梅雨とは言いながらも時折日も差すほど良い天候だった本日、かねてから営業運転の開始が延び延びとなっていた相鉄11000系のお披露目展示会が相模大塚の電留線で開催されました。ふだん「走るんです」シリーズへの興味は極めて薄い私ではありますが、まさに地元での開催 (→終了後サッと帰宅可) であることに加えまして、あの感動この上ない5000系さよならイベント以来相鉄への思い入れが深まったこと、それに「E233はE231とは比較にならないくらい良い → マンセンケーはマンケーよりも全然レベルアップしているだろう」という期待もありまして、何はともあれ参加してみることにしました (^^;)。
 当初の予定では、川崎の場末にて京王9030系の甲種輸送を撮った後、二俣川のグッズ即売会場に寄り道したのち10時半過ぎには相模大塚に向かい、さっさと撮るものを撮って帰宅、昼過ぎにはこの記事をアップ……などと考えていたのですが、意外にも京王甲種は時間を要し、二俣川には12時20分過ぎに到着。ほんの少々並んだのみでグッズ即売会場に入ることが出来た……と思ったら、私の回を最後に入場待ちの列は消滅しフリー入場に (^^;)。長らく超フライング発売が続いていた11000系プラレールが目の前で飛ぶように売れて行く光景は、思わず「ようやく在庫が捌けて良かったっすね……」とつぶやきたくなるほど (^^;;;



 さて、ゲットするものをゲットした後は相模大塚に向かい、待ち時間ゼロで撮影会場に入場~。やはり5000系引退時と比べますと、これから増殖する「走るんです」シリーズ車両のイベントだけに、撮り鉄動員数は自ずと少なく余裕で入場可……ということなのでしょう。
 展示されている11000系の外観は、既に京浜東北・中央・東海道線でE233に慣れた者から見ますと、取り立てて云々するほどのものではありませんが (^^;)、まぁとりあえず登場記念HMつきの姿は貴重かなぁ……ということで、ローアングルで「相鉄の未来」(?!) を表現してみた次第です。その……やはりですね、地味~な存在だったはずの相鉄の電車が東京山手線内を堂々と走る予定であるというのは……たとえそれが「走るんです」であろうと感慨深いものがあったりするのです……。
 というわけで、のんびり・まったりとした今回のイベント、ぐるっと一巡した後は、航空隊線と県道の踏切のすぐそばにある美味いインド料理屋 (相模大塚周辺で撮り鉄する際の最近の定番なのですが、いつも混んでいるという……) に一発で入ることが出来たのもラッキー♪ カレーとナーン美味すぎ (笑)。

 何はともあれ、明日の11000系営業運転開始に伴い、自ずと7000系が1~2編成 (?) 離脱する運命にあるのは残念なことですが (鬱)、JR・東急直通を視野に入れたATSの全面変更を2011年頃に予定している中にあっては7000系は生き残れず、11000系以降の新鋭車両にバトンを譲らざるを得ないのもまた運命でしょうか。技術的には「走るんです」化が進み、JR・東急の一路線的な雰囲気が増すかも知れませんが、帯色や内装で相鉄の独自性を主張することは忘れないで欲しい……と思いつつ帰宅したのでした。5000系さよならイベントに引き続き充実したイベントを開催して下さった相鉄関係者各位に、この場ながらお礼を申し上げます。


 ドドーン! JRE・東急などと同様、ドア上の表示画面は芸が細かいようで (^^;
 東京都・埼玉県 (?) の皆様、相鉄電車を夜・露・死・苦♪ (爆)



 記念手拭い (1枚300円也) がズラ~リ (笑)。
 5000系引退時も発売された相鉄謹製の和手拭い、今後の定番に? (^o^

鉄コレ南武鉄道モハ100を魔改造する (上)

2009-06-13 09:38:00 | 超へっぽこ模型製作


 景気は悪いながらも少しずつ上昇気味であるといわれる今日この頃。間もなくボーナス商戦を狙っていろいろな鉄道模型が発売されますね。これに対してファンが一途にお布施を重ねることによって、マネーはさらにめぐり……経済学にいう乗数効果発生~(?!)。というわけで、鉄道趣味はまさに景気回復に向けた大いなる貢献をしていることになります (そこまで大それた話ではないかも。爆)。
 そんな中、ただでさえ鉄コレ第10弾・キハコレクションが発売予定であり、ローカル非電化私鉄大好き人間はメロメロになること請け合いですが、その一方で来たる20日、東急「電車とバスの博物館」限定・東急3600形2両セットが発売されるというではありませんか……。既に弘南3600の塗装を変更して東急3600を作ってしまった私としては、うーむ、買うか買うまいか非常に悩むところですね (汗)。旧塗装ツートンやこどもの国線塗装の種車にするとか……。
 というわけで、どんどんリアルさを増しつつ増えて行く鉄コレのラインナップにあって、チャチなつくりの第2弾はますます浮いた存在になっているような……。そこで、以前アップしたヘンテコ改造に引き続き、今度はふと思いつきで、タンクつきスーパーヘンテコ車両へのやっつけ魔改造を開始しました (笑)。



 事の発端は……「鉄」教育中の甥っ子 (最近は小学生になって「やきゅー」「Wii」などと言い出しているので、このまま「鉄」になるかどうか先行きは極めて不安 ^^;) が自宅に遊びに来て、畳の上に即席レイアウトを設置して楽しんでいたときのこと。私が線路を跨ごうとしたときに不注意でタキ5450を踏んでしまい、台車が破損……(滝汗)。しかし、何故かタンク体は無傷だったため、結局この1車は下回りを失ったまましばらく放置されることに……。そこである日あるときふと思いついたのが、タキ5450タンク体と鉄コレ第2弾ボディの組み合わせによる、自宅模型工場専用マスコットの追加製作! いちおう電動散水車的ノリとするとともに、車両工場内入換車としての使用時にはタンク内の水が死重としての役目を発揮 (笑)……という、妄想にも程があるだろうと言いたくなる設定です (^^;;;;
 そこでさっそく、プラ用ノコやカッターでザクザクと車体を切断し、鉄コレ台枠にタンク体が載るようタキ5450側の台枠を粗く削ったところまでは良いのですが……妄想のままにどんどん作業が進むのはここまで。さて今後どのようにドレスアップしようか……多分かなり面倒な悪寒が (笑)。ここから先はどなたも期待していないでしょうが、個人的にはヘロヘロな完成シーン見たさもありますので、思い出したときにぼちぼち作業を進めようかと思っています。

山陽の国鉄型めぐり (7) 可部線の105系

2009-06-12 10:41:00 | 国鉄型車両


 思いだしてもみれば、昨年の今頃広島に出張してはや1年。サンライズを下車した岡山での撮り鉄を振り出しに、水臨・福塩・0系・広電・芸備線のキハ40系列……と撮影し、その記録を思い出した頃にアップして参りましたが、広島の国電車両が最後まで残っておりました (滝汗)。3月に撮影した和歌山の105系を既にアップしたこともありますし、ここらで集中的に記事としてまとめてみましょう。
 広島で1泊した翌朝は、宿の目の前を走る広電の旧型車に興奮したのち、元京都市電1900形に乗って横川界隈へ。ここでもひとしきり広電を撮影したのち、9時過ぎにいよいよ次のお楽しみ・可部線へ! 可部線では主力の105系のほか、時折入線する103・115系も是非!と思っていたのですが……あらららら、三滝で115系と、古市橋で103系と交換した後、日中の可部線は見事に105系ワールドとなってしまいましたとさ (汗)。103・115系の入線は朝夕限定だったのですなぁ……(^^;)。事前に『普通列車編成両数表』などをチェックすれば良かったのですが、この広島出張は直前まで超多忙だったため下調べのヒマはなく後の祭り。「まぁいいさ……もう一つの超お楽しみ・元103系1000番台編成を撮るから……」ということで、まずは徒歩で撮影地へ向かったのでした。



 広島界隈の105系は、3扉・105系として新造され、JRW風の張り上げ屋根・ニュータイプ窓への変更を中心とした延命改造が施された編成と、元103系1000番台編成がだいたい4:3の比率で混在しているようですが、もちろん運用の都合上常にこの比率通りに姿を現す保証はなし。このときの可部線も前者の新造編成の方が圧倒的に比率が高く、まさにハズレくじを引いた私は……103系1000番台顔が姿を現すまで待ち惚け (-_-;)。ま、JRWテイスト延命改造編成も嫌いではないのでしっかり撮り貯めましたが、特に超期待の103系1000番台編成がなかなか来ないというのはやはりツラいもの。最近の可部線らしい (?) 新興住宅街っぽい雰囲気の中を快走するシーン (1枚目) を無事決めた瞬間には、思わず「よっしゃ!」とガッツポーズでしたね……(*^^*)。ま、折からの蒸し暑さの中、この編成が可部から折り返して来るところを待つのは一苦労でしたが……。とにかくお目当ての車種が1編成しか日中運用に入っていないというのは退屈ですね。
 そんな105系の元千代田線編成ですが、和歌山の105系と同様、新たにトイレが設置されていますので、まだまだしばらく活躍することでしょう (^^)。しかし、やはり老朽化も否めず、まさかJREで今後廃車になる203系を譲り受けて魔改造を施したうえで105系の後継とし、歴史は繰り返す……なんてことにはならないですよね、はい (^^;;)。妄想失礼しました~(笑)。

 何はともあれ「とりあえずは撮るものを撮ったので、またいずれ出直そうか……」ということで、再び広島駅へ。呉線へと繰り出す前に駅ビル内のお好み焼き屋で早い昼食を楽しんだのですが、そのときテレビで宮城・岩手の大地震の報に接し驚愕したのを思い出しました。それからも1年……。都電などの車両保存にも尽力されていた鉄道博物館学芸員の方も亡くなられたそうで(私は浅学非才にして、鉄道趣味業界の動向とは全然関係ないところでパチパチ撮った写真をブログに備忘録としてアップしているだけの単なるモグリ撮り鉄につき、その時初めてこういう方がおられたことを知りました)、今さらながらご冥福をお祈り申し上げます。