地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

松本電鉄の熱い一日 (4) 頼みの綱モーターカー

2010-06-24 00:00:00 | 事業用車両


 今回の新村車庫イベントでは、午前11時過ぎと午後1時過ぎに5000系の位置変更がなされる旨が入口付近に掲示してあり、実際にその通りに5000系が移動して多様な表情を記録することが出来たという点で本当に大満足♪ まるで、お目当て編成が小まめに動かされて撮影の便宜が大いに図られた琴電27+28引退イベント(@今橋車庫)を思い出す大盤振る舞いでありました……。
 しかし、5000系は引退後基本的に機器類のメンテナンスを全く受けていない模様で、現在は自走出来ない状態に……。ED301は自走出来るか否かを見届けるに至りませんでしたが、いずれにしてもスノープロウが装着されているため牽引不可。そこで動員されたのが、保線・除雪用のモーターカー!



 如何にもな風貌のモーターカー、撮影会の最中は本線脇の側線で控えていましたが、やがて入換時間が近づくとエンジンがかけられ、会場からいったん撮り鉄を排除していよいよ始動! 車両が移動せず安全なスペースでは引き続き撮影することが許されましたので、私を含むそれこそ多くの撮り鉄が雛壇状態をつくって(爆)固唾を呑んで見守っていたところ……モーターカーはスルスルと動いて5000系とガチャリと連結! ちょっと引っ張って午前中の移動は終了!となりましたが(午後は5000系が手前の直線に移動しましたので作業も長め)、一連の作業は鮮やかな手さばきで大いに楽しませて頂きました (*^^*)。そういえば……保線・除雪用のモーターカーが旅客用車両(今回は引退済みですが……) を牽引する光景というのは、日本広しといえども滅多にないものであるはず。そういう意味でも貴重な一幕を眼にすることが出来たわけで、いや~素晴らしい「濃ゆ~ぃさ」です♪

松本電鉄の熱い一日 (3) 古参バスも友情出演

2010-06-23 00:00:00 | 濃いぃ路線バス&車両


 当ブログの内容をご覧頂ければ一目瞭然な通り、私自身は基本的に鉄道趣味に打ち込んでいるもので、クルマについては全く疎いのですが(クルマが要らない商売・生活ですので免許も持っていません)、路線バスを利用するのは大好きです。その路線バスが昔懐かしいスタイルであればなおさら……。ただ、詳しい形式名などは全く分からず、たまにネットで見かける用語を聞きかじるのみ (笑)。
 というわけで、たまに旅先で「をっ、このバスなかなか良い♪」とカメラを向けることはあっても、画像をレタッチしてネット上にアップする……というところまでは行かなかったのですが、今回新村車庫にてこんな光景を見せつけられてしまいますと、思わず気合いを入れて撮影→アップせずにはいられません (^^;)。そこで、新カテゴリを設けたうえで、その麗姿をご紹介……。



 かつて1980年代、こんな顔のモノコック・バス(三菱ふそうの「ブルドッグ」)が全国を席巻しており、様々なオプションを施した車両が至るところの駅前にたむろしていたものです。とくに、小田急の某駅から私が通っていた高校へ向かう道は、神奈中バスの一大ドル箱ゾーンということで、スゴいときにはこの顔のバスが10台近く数珠つなぎで続行運転するという壮絶な光景が見られたものでした (汗)。というわけで、神奈中での現役時代は珍しくも何ともなく、大して注目もしていなかったのですが、やがて四角い車体のバス(スケルトン構造といふそうで……) が増え、急速にこの顔が消えて行きますと、何とも言えない寂しさが……。
 それだけに、扉の位置や塗装こそ違えども、こんな感じの素晴らしいロケーションで停車している「ブルドッグ」の姿にハートはメロメロ (笑)。如何にも昭和♪という雰囲気の塗装も素晴らしいですし、JALの定期路線が相次いで撤退するという「松本空港」を表示して何気にアピールしているのもいとあはれ……(汗)。
 何はともあれ、鉄道車両と比べればバスの寿命は短いといわれる中、このような最高の輝きを保ちつつ動態保存されていることには頭が下がります。それにしてもこの塗装……新宿行の高速バスにも塗ってくれないものかと……そうすれば新宿で日常的に拝むことも出来るのですが (←ムリだって。^^;)。

松本電鉄の熱い一日 (2) 大正の古豪ED301

2010-06-22 08:51:00 | 地方民鉄 (甲信)


 松本電鉄・新村車庫イベントの会場には、5000系と並ぶもう一つのお楽しみ車両として、超貴重な文化財級のELであるED301が鎮座していました! 大正も末の1926年、信濃鉄道(現・大糸線)向けとして、ウエスティングハウス・ボールドウィンで製造・輸入されたこの機関車は、その後国鉄・西武と渡り歩いて古巣の松本界隈に戻り、貨物廃止後は主に除雪用として生き残っているらしい(車籍が今もあるかどうかは浅学につき不明 ^^;) ということで、車齢は既に84年! しかし、同時に3両が製造された信濃鉄道の兄弟機は、他に弘南大鰐線で現役であったり(通常は大鰐駅の撮りにくい位置に留置されているのが残念……)、三岐で引退後も沿線に保存されていたり……際だって幸運な存在であることも特筆するべきでしょう。



 今回ED301は、幸いにして広角ズームさえあればグッと寄って側面も撮影することが出来ましたので、スノープロウをグイッと前面に突きだした精悍な姿を激写しまくり……(*^^*)。元東急のカラス・デキ3021がいる大胡といい、ヘンテコ電動貨車・デカ1がいる仏生山といい、この手の凸型ELや入換車が常駐し、イベントの際には大いに撮影可能な車庫って……本当に楽しいものですね♪
 もっとも唯一の遺憾は、ED301と並ぶ新村車庫の超骨董秘宝であったハニフ1 (元甲武鉄道) を新村で拝む機会を逸したこと……。まぁ、この車両は今や徹底整備のすえ大宮の鉄道博物館で公開展示されていますので、それを見れば良いということになりますが、やはりこんな典型的地方私鉄車庫で眺めることこそいとをかし……と思いますので (^^;)。

松本電鉄の熱い一日 (1) 3000と5000並ぶ

2010-06-20 20:38:00 | 地方民鉄 (甲信)


 本日、松本電鉄創業90周年記念の一環として (公式HPの記述にはありませんでしたが、多分そうだと思われます)、新村車庫にて保存されている5000系を前面に押し出した撮影会が、時折陽も差す絶好の条件の下で大々的に開催されました! 
 個人的にはこれまで松本電鉄とはなかなか縁がなく、1980年代には「ウインドシル・ウインドヘッダーつきの半鋼製ではない」という理由だけで日車標準型 (床は半鋼製) や元東急5000を撮りに行かないという失態を犯し、2000年以後撮り鉄に復帰したと思ったら5000系引退……(汗)。アルピコカラーの3000系も優先順位は低く、ついつい他の地方私鉄を先回し(しかも同じところを繰り返し訪問 ^^;) にしてしまったがために、結局初訪問は延び延びに……(^^;)。しかし今回、新村車庫で保存されている5000系が塗り直されて主役として展示され、しかも度々庫内を移動してさまざまなシチュエーションで撮影出来るとあっては、この最高の機会を逃すわけには行きません……。幸いにして休みでもあったことから、朝3時50分に起床して中央線鈍行の客となり、勇躍松本に向かったのでした。



 松本駅の上高地線ホームが大糸線と共用であるという事実を今さら初めて知って大いに驚きつつ (^^;;)、10時08分発の新島々行電車に乗り込みいよいよ発車~。車内の雰囲気や走行音は勝手知ったる京王3000系ながら、JR松本運転所の裏を走って早速現れる西松本駅の超ローカルな雰囲気に始まって、シブい鉄橋、電鐘式の踏切……そして遠くを見やれば残雪輝く北アルプス。改めて、何故もっと早く訪れなかったのかと後悔……(汗)。唯一惜しむらくは、架線柱が南側に立っており、晴天の場合は撮影場所選び(というか架線柱の処理)が大変そうだなぁ……と。
 そんなことを考えているうちに新村駅に到着~! 車内からは、既にイベントが始まってまったりと盛り上がっている会場=庫内の様子が見え、年季の入った駅舎の見学を後回しにして (^^;) さっそく踏切を渡ってGo! 入口の立て看によると、5000系は2回の入換を予定しているとのことで、最初のメニューは3000系との並び……というわけで、早速激写しまくり♪ 木造の詰所の脇には過去使用されたHMが複数置かれ、10年前に用いられたさよならHMが化粧直し済みの5000系に掲げられたことで、あたかも10年前の世代交代劇が目の前でリアルに再現されているかのような雰囲気すら漂っていたのでした……!
 この後約4時間少々のあいだ、5000系をはじめ様々な車両が織りなす地方私鉄絵巻 (?) にどっぷり浸るひとときを過ごしまして、その模様を連載でアップして参ります。まずは、素晴らしいイベントを企画・運営され、訪れたファンを大いに楽しませて下さった関係者各位に、この場ながら心よりお礼申し上げます m(_ _)m

塗装変更が進む京阪一般車

2010-06-19 01:00:00 | 都市民鉄 (近畿以西)


 去る水曜日は1~2ヶ月に1回恒例の京都出張だったのですが、例によって用務の時間となるまでは出張ついで鉄に興じることに (笑)。今回は洛北で森林浴でもしようか……という気分でしたので、新幹線を下車後は1駅だけJR奈良線に乗り京阪に乗り換えたのですが、京都駅で目の前に停車していた「みやこ路快速」が朝方の大雨に伴う運用変更のため103系であったのは、何とも煩悩をかきたてる光景……。このまま予定を変更して奈良まで103系の快速運転を満喫するのもどうよ?!と思ったのですが、実際には221系6連が103系4連に変更されたことに伴い車内のオバチャン・観光客濃度がかなり高く、走行音をじっくり楽しむどころではないことから、やはり当初の予定通り東福寺で下車したのでした (汗)。
 出町柳行が到着するまでの間、とりあえずカメラを出しておいたところ、淀屋橋行の普通が新塗装の2200系でやって来ましたので、まずはパチリ♪



 その直後にやってきた出町柳行も2200系の新塗装。「いや~京阪の新塗装は確実に増えつつあるな……それにしてもこの2200系のシブ過ぎる車内は最高! そして『おけいはん』の清楚な可愛さも、いつものことながらマジ最高♪ (爆)」な~んてことを思いながら、地下線内ですれ違う車両群を眺めていたところ、準急・普通7連はことごとく新塗装だったのでありました(うち1本は5000系。しまった!東福寺でもうちょい撮り鉄すれば良かった!と後悔……^^;)。去る4月の出張撮り鉄で京阪を訪ねた際には旧塗装車が多数姿を現したものですが、やはり来るときには立て続けに新塗装が現れるほど既に塗装変更が進んだとみるべきなのでしょう。個人的には新旧塗装のどちらも好きですのでまぁ良いのですが、京阪の新塗装につきましては旧塗装原理主義者 (?!) からの潜在的な反発もあるとかないとか。そろそろ沿線は1900系引退前の頃以上に旧塗装お名残撮影が増え始めるのかも知れません(今のうちに撮り貯めておけば最後に焦る必要は全くないのですが)。
 ……いや、その前に……京阪100周年に関連して7月から「ミュージアム・トレイン」が主要駅で巡回展示されるそうですが(公式HP参照)、そのためにダークグリーン一色をまとった2600系が出現したとの話題がネット上に現れたのを眼にして、思わず「これ撮りたい……」(爆)。