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ミステリ感想-『霧枯れの街殺人事件』奥田哲也

1999年05月12日 | ミステリ感想
~あらすじ~
北国の街、久寿里は1年の半分は霧に、冬は雪と氷に閉ざされている。
真夏でもぐずつくことの多い空に人々の心は晴れない。この街で、さらに陰鬱な事件が起こった。
若い女性の首吊り死体と密室の中で首なし死体が発見されたのだ。
署長に嫌われ捜査の主流から外れた4人の刑事が犯人を追う。

※文庫化に際し「霧の町の殺人」から改題


~感想~
派手さには欠けるが緻密な構成、整った情景、軽妙な会話、見事な比喩と奥田氏らしい丁寧な造りに感服。
著者の言葉「普通の町で普通の人が起こす普通の事件をどうにか異常にできないか苦労した(うろ覚え)」
まさにそんな作品。


99.5.12
評価:★★★ 6
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