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ミステリ感想-『黒猫の三角』森博嗣

1999年05月24日 | ミステリ感想
~あらすじ~
くせものぞろいのアパート『阿漕荘』の住人、保呂草探偵に奇妙な依頼が持ち込まれた。
連続殺人鬼の魔手から一晩ガードして欲しい、というのだ。
ここ数年、那古野市には「数字にこだわる」殺人犯が暗躍していた。
殺人予告を送られていた依頼人が、衆人環視の中、密室に入ったその時……。


~感想~
Vシリーズ開幕。
こいつはどの異次元からやってきたのだろうと思う練無の口調、なんか無理してる感のある若者たちの会話、明らかに無理しているギャグなど、ややすべっている気もしないでもないが、読んでいるうちに全く気にならなくなってくるあたり、さすがは森氏。(褒めてますよ)
新シリーズ幕開けならでは、とも言える大胆不敵なトリックは秀逸。
特に(ネタバレ→)ここさえ見抜けばあっさりと犯人が解る罠を3ページ目に仕掛けたのは豪快。読み返してみると多少不自然だが、なるほど1つも嘘は言っていない。 のには恐れ入った。なにはともあれ上々のスタートを切った。


99.5.24
評価:★★★☆ 7
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