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ミステリ感想-『絶叫城殺人事件』有栖川有栖

2002年10月01日 | ミステリ感想
~収録作品~
黒鳥亭殺人事件
壺中庵殺人事件
月宮殿殺人事件
雪華楼殺人事件
紅雨荘殺人事件
絶叫城殺人事件


~感想~
『黒鳥亭殺人事件』
井戸に落ちたくだりは思わず本を取り落としかけた。て、天使って……ぷぷぷ。
どうせ暗いなら、二十の扉も昏黒にまみれさせればいいのに。

『壺中庵殺人事件』
トリックだけの一編。

『月宮殿殺人事件』
これはなかなかの出来。ただ、後書きでトリックをほのめかしてるのはこっちのほうだ。
もっと浜さんをうまくからめていれば……。

『雪華楼殺人事件』
世紀の駄作『ペルシャ猫の謎』をほうふつとさせる、事例があれば(たとえ後発とはいえ)なんでもいいんかいと言いたくなるもの。魅力的な謎がガッカリの結末を迎える。
会話のくだりは陳腐さに爆笑した。

『紅雨荘殺人事件』
終盤すこしごたついた。処理がうまければ、好印象だったろうに。

『絶叫城殺人事件』
神経症的な物言いをしているのは、いったいどちらでしょう?
ハンパな解釈。緻密ならざる真相。便利な言葉で煙に巻いたのは、はてさて誰でしょう?


~総括~
いたって退屈。調子が悪いのか、これが常態なのか。ううむ。


02.10.1
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