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ミステリ感想-『魔神の遊戯』島田荘司

2002年10月07日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ネス湖畔の小村を襲う恐怖。人間離れした力で引きちぎられ、奇怪に配置された死体。
これははたして魔神のしわざなのか? 戦慄の事件に御手洗潔が挑む。
このミス16位、本ミス10位


~感想~
流石。まず頭に浮かぶのはこの二文字。大上段の物理細工ではなく、構成に仕掛けを施したのは意外。
重厚さと豪奢さ、読者を引きつけてやまない豪腕は衰えるどころかますます冴えてきた感も。
(ネタバレ→)読了後、1ページを見返して誰もが目を疑うだろう。すくなくとも僕は疑った。僕が鈍いだけ? とにかく用意周到。まさかの叙述トリックまで使われ、いままでとは少々毛色が違う。真相のとある部分が、森博嗣の某長編とおなじ着想に思えたのは僕だけだろうか? ……ってこんなあやふやな言い方では通じないなあw


02.10.7
評価:★★★★☆ 9
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