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ミステリ感想-『世界の終わり、あるいは始まり』歌野晶午

2002年10月16日 | ミステリ感想
~あらすじ~
東京近郊で発生した小学生誘拐事件。
父親のもとに身代金の要求が届けられた。要求金額はわずかに200万円。
そんな中、事件が起こった町内に住む男は小学6年生の息子が事件に関わっているのではという疑惑に取りつかれる。
そのとき、父のとった行動とは……? 崩壊と再生を描く、衝撃の問題作。


~感想~
評価の非常に難しい作品。だが、読前・読中と期待が大きかっただけに、僕としては『断罪』といきたい。
(以下ネタバレ→)解決放棄としか言いようのない結末。500ページ付き合わされていまさらながらのパンドラの箱講義。そんなものに感慨はわかない。趣向は解る。しかし僕は容認できない。氏には、この物語を完璧に解決させられる実力があると信じているだけに、裏切られた感は強い。これはただの純文学くずれではないのか?


02.10.16
評価:なし 0
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