小金沢ライブラリー

ミステリ感想以外はサイトへ移行しました

ミステリ感想-『ベルリン飛行指令』佐々木譲

2008年01月14日 | ミステリ感想
~あらすじ~
1940年、欧州戦線で苦汁をなめていたドイツ空軍は極秘情報を入手した。日本で画期的な戦闘機が開発されたというのだ。
驚異的な航続距離を誇る新戦闘機、その名は"タイプ・ゼロ"。三国同盟を盾に取り日本に零戦の供与を求めるドイツ。
そして日本海軍の札付きパイロット安藤、乾の二人に極秘指令が下った。張りめぐらされた包囲網の下、零戦は遥かベルリンの灯を目指す!


~感想~
冒険小説の代表格として『このミス』19年間の総合で9位に選ばれた傑作。
……なのだが、いまひとつ口に合わず。
筆力や描写になにひとつ文句をさしはさめる余地はないのだが、物語のおいしい部分は冒頭だけで出尽くしてしまった感が……。
『ロシア幽霊軍艦事件』の最終章のように、筋の解っている物語をなぞっていくようで、どうにも盛り上がらなかった。
時代背景も戦時中の空気も好物なんだけどなあ……。


08.1.14
評価:★★☆ 5
コメント