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映画感想―『ローレライ』

2008年01月19日 | 映画感想

~あらすじ~
1945年8月。同盟国ドイツは降伏し、広島には最初の原爆が投下される。
窮地に立たされた日本軍はドイツから極秘裏に接収した戦利潜水艦・伊507に最後の望みを託す。
特殊兵器“ローレライ”を搭載する伊507に課せられた任務は、広島に続く本土への原爆投下を阻止するため、南太平洋上に浮かぶ発進基地を単独で奇襲すること。この無謀な作戦を遂行するため浅倉大佐によって招集された乗組員は、艦長に抜擢された絹見をはじめ、軍人としては一癖も二癖もあるまさに規格外品の男たちだった……。


~感想~
『終戦のローレライ』体験版といったところ。
原作は文庫4冊にもわたる長編であり、それを2時間強に縮めたわけだから窮屈になるのも当然。
「このセールスマン誰? 高須? なんで?」と戸惑っているうちにローレライが発動し、原作を読んでいないとさっぱり意味が解らないようなローレライの弱点が明かされ、あっさり裏切りあっさり和解し(高須あんまりだよ高須)、清永のあんまりな最期に唖然とし、あれよあれよという間にラストシーン。
原作を読んでいないとどこまで理解できるのだろうと心配になるが、映画を見て面白かったら原作をどうぞという体験版ととらえれば、それなりに楽しいSFアクションではなかろうか。
逆にいえばフリッツも小松も土谷も抜きに、たったの2時間でよくぞここまで日本映画が原作を再現して見せたと感心すべき。
もし映画を楽しめたのなら、100倍面白い原作をぜひ。


評価:★★☆ 5
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