~あらすじ~
日本から人がいなくなる!元日の午前零時、全国の初詣客が大量に消失し、同時に警視庁や県警本部が謎の集団に占拠された。それが日本絶滅計画の幕開けだった。計画を実行するのはそれぞれが特殊な能力を持った7人組“セブンス”。リーダー・タクトの指揮の下、彼らは日本中の人という人を次々と、大量に消していく。一体どうやって、そして何の目的で?2009年、全く新しいパニック・サスペンスの傑作がここに誕生。
※コピペ
~感想~
蒼井上鷹? 汀こるもの? 笑止! 退けい退けい! ダメミス神のお通りぞ!!
というわけで流水大説をひさびさに読了。
「コズミックのようなすごい作品を」と依頼されたからって、タイトルに「コズミック」を入れてしまうセンスにまずは脱帽。
お笑い芸人にたとえるなら、蒼井やこるものは面白おかしくやってるつもりが見ている側には痛くてたまらない痛キャラだろう。
では流水はというと、彼はおそらく自分では変なことをやっているつもりはなく、彼の常識が一般と大きくかけ離れているから、異様に映るだけの、いわゆる天然ボケキャラなのだ。
その独特のセンスは容赦なく全開で、登場人物は人形のように魂が抜けているのは当然として、英国人のエッカートと、彼と会話する人物のセリフがなぜか英語で「これはなにかの伏線かな?」と思いきやもちろんそんなことはなく、単なる枚数稼ぎだったり、くり返しある人物の動向が気にかけられ、なにか劇的な結末とか意外なストーリーへの絡み方をするのかと期待したら、当然のごとくそんなものはなかったり、序盤に殺人鬼の神父が登場するのだが、その思考がぶっ飛んでいて、ざんげに来た人を一年目は1人、2年目は2人、3年目は4人となぜか規則正しく倍々で殺していって、8年目の去年は256人殺せたから、17年後には日本国民全員殺せるぜと、ちょっと考えるだけでも「お前んとこの教会はどんだけ繁盛してんだよ」とか「お前の教会でみんな消息を絶ってたら余裕で捕まるだろ」とか「死体処理はどうしてるんだ」とか百のツッコミが思い浮かぶが、そんなことより問題なのはこの濃いい神父が登場から24ページ後に死亡して、以降まったく登場しないという無意味っぷりなどなど、まっとうな物書きにはとうてい作ることのできない流水ワールドに次ぐ流水ワールド。
まあ流水とゆでたまご御大にツッコむという行為自体がまず無意味なのだが、出オチ神父や無理すぎる黒幕や無理すぎる結末に、そういえば京極夏彦のマネをして見開きページ内に文章を収めるようにしてたのはなんでやめたの? という素朴な疑問、人間消失のトリックが主眼かと思ったら人間消失のトリックなんてものはぜんぜんなかったぜ! という衝撃の(というか想像通りの)真相などはもう、「ああ、僕はいま流水大説を読んでいる」という気持ちにはさせてもらえるものの、それでなにがしかの得るものがあるかというと、まったくそんなものはない。
「たぶん今回もこんな内容だろうなあ」と思い描いていたとおりのド真ん中直球勝負なので、カタギの人間は手を出さないのが賢明でしょう。
09.6.8
評価:★☆ 3
日本から人がいなくなる!元日の午前零時、全国の初詣客が大量に消失し、同時に警視庁や県警本部が謎の集団に占拠された。それが日本絶滅計画の幕開けだった。計画を実行するのはそれぞれが特殊な能力を持った7人組“セブンス”。リーダー・タクトの指揮の下、彼らは日本中の人という人を次々と、大量に消していく。一体どうやって、そして何の目的で?2009年、全く新しいパニック・サスペンスの傑作がここに誕生。
※コピペ
~感想~
蒼井上鷹? 汀こるもの? 笑止! 退けい退けい! ダメミス神のお通りぞ!!
というわけで流水大説をひさびさに読了。
「コズミックのようなすごい作品を」と依頼されたからって、タイトルに「コズミック」を入れてしまうセンスにまずは脱帽。
お笑い芸人にたとえるなら、蒼井やこるものは面白おかしくやってるつもりが見ている側には痛くてたまらない痛キャラだろう。
では流水はというと、彼はおそらく自分では変なことをやっているつもりはなく、彼の常識が一般と大きくかけ離れているから、異様に映るだけの、いわゆる天然ボケキャラなのだ。
その独特のセンスは容赦なく全開で、登場人物は人形のように魂が抜けているのは当然として、英国人のエッカートと、彼と会話する人物のセリフがなぜか英語で「これはなにかの伏線かな?」と思いきやもちろんそんなことはなく、単なる枚数稼ぎだったり、くり返しある人物の動向が気にかけられ、なにか劇的な結末とか意外なストーリーへの絡み方をするのかと期待したら、当然のごとくそんなものはなかったり、序盤に殺人鬼の神父が登場するのだが、その思考がぶっ飛んでいて、ざんげに来た人を一年目は1人、2年目は2人、3年目は4人となぜか規則正しく倍々で殺していって、8年目の去年は256人殺せたから、17年後には日本国民全員殺せるぜと、ちょっと考えるだけでも「お前んとこの教会はどんだけ繁盛してんだよ」とか「お前の教会でみんな消息を絶ってたら余裕で捕まるだろ」とか「死体処理はどうしてるんだ」とか百のツッコミが思い浮かぶが、そんなことより問題なのはこの濃いい神父が登場から24ページ後に死亡して、以降まったく登場しないという無意味っぷりなどなど、まっとうな物書きにはとうてい作ることのできない流水ワールドに次ぐ流水ワールド。
まあ流水とゆでたまご御大にツッコむという行為自体がまず無意味なのだが、出オチ神父や無理すぎる黒幕や無理すぎる結末に、そういえば京極夏彦のマネをして見開きページ内に文章を収めるようにしてたのはなんでやめたの? という素朴な疑問、人間消失のトリックが主眼かと思ったら人間消失のトリックなんてものはぜんぜんなかったぜ! という衝撃の(というか想像通りの)真相などはもう、「ああ、僕はいま流水大説を読んでいる」という気持ちにはさせてもらえるものの、それでなにがしかの得るものがあるかというと、まったくそんなものはない。
「たぶん今回もこんな内容だろうなあ」と思い描いていたとおりのド真ん中直球勝負なので、カタギの人間は手を出さないのが賢明でしょう。
09.6.8
評価:★☆ 3