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映画感想―『GOEMON』

2010年06月16日 | 映画感想

~あらすじ~
天下統一を成し遂げた豊臣政権真っ只中の世。平安は訪れたものの庶民は困窮し、それを見かねた大泥棒・石川五右衛門は盗んだ金品を貧しい人に分け与えていた。
しかし五右衛門は豊臣政権を根底から揺るがす秘密を握ってしまい……。


~感想~
脚本は酷いがアクション映画としてはまずまずの作品。
主人公のGOEMONの人物造形がむちゃくちゃで、中盤以降はゴリ扮する猿飛佐助(あれ猿飛佐助だったんだ!?)が言うとおり「GOEMONがなにを考えてるのかわからない」有様。
無数の天守閣がそびえ立ちロングホーンまで生えてる大阪城など、極彩色で破天荒な、日本はもちろん世界各国の意匠を取り入れた、とにかくケレンに富んだ映像と、ほとんど全編CGで埋め尽くされた派手なアクションはいいのに、それ以外の面は残念な結果になってしまっている。
せっかく大泥棒キャラだったGOEMONが中盤から単なる忍に変わり、最終的には世界平和をうたいながら戦国無双するキラ様状態。変に社会風刺だの取り入れず娯楽に徹していればいいのに……。
またCGも背景はともかく人の動きが意外としょぼくて、人間が演じているシーンとCGで描いたシーンのつなぎ目がはっきりわかるレベルで、ところどころに違和感を覚えてしまうのも惜しいところ。
それにしてもゴリは芸人としては本当につまんねえと思いつつあるが、役者の才能はあるんだな。


評価:★☆ 3
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