~あらすじ~
2001年1月1日―新世紀の到来と同時に、世界は神々しいまでの輝きに包まれる。20世紀までに書かれたあらゆる小説ジャンルと隔絶する方法論でつくられた新しい物語。21世紀「娯楽小説以降」を鮮烈に印象づける書き下ろし文庫シリーズ『トップラン』完結作にして、清涼院「流水大説」の揺るぎない到達点。問答無用の最高傑作、ここに誕生。
~感想~
ついに完結を迎えたトップラン最終巻。OK、内容をざっと振り返ってみよう。
22ページまでは前巻のあらすじだ。なんと前巻の半分にまで分量を減らすことに成功している。すごいぞ流水! でも隔月刊行で前巻の話は記憶に新しいんだから、あらすじ自体がいらなかったと思うぞ。
28~44ページはオランダ雑学だ。現代なら「オランダwiki」でググれば同等の情報が手に入るが、当時はまだ日本にwikiはなかったらしいので流水を責めないでくれ。
47~75ページは00年7月までの重大ニュースダイジェストだ。図書館に行って新聞を見なくてもこの頃のニュースがわかるなんて親切だろ?
76ページからやっと話が動き出して黒幕が明らかになる。ちなみに黒幕は徳川家康だ。もう一度言おう、徳川家康だ。流水のデビュー作(現代日本が舞台)の黒幕に比べれば1000年以上も最近の人物だ。なんの不思議もないだろ?
家康が犯人という時点でだいたいどんな本だかわかっていただけたと思うが、そういう話なんだ。一部引用すると、
進みすぎた感性を持つ導入者(イノベーター)と接点はないのだが、初期採用者(アーリー・アダプター)の後追いをする形で、『初期多数派(アーリー・マジョリティ)』と『後期多数派(レイト・マジョリティ)』が……
そうなんだ。参考書か何かを丸写ししたような文章も流水の特徴なんだ。
このファイナルファンタジークリスタルクロニクルクリスタルベアラーってのはゲームキューブで出たクリスタルを求めて旅するファイナルファンタジークリスタルクロニクルシリーズの続編じゃなくてDSで出たファイナルファンタジークリスタルクロニクルリングオブフェイト、ファイナルファンタジークリスタルクロニクルエコーズオブタイムに並ぶファイナルファンタジークリスタルクロニクルシリーズの一つの作品なだけ。
を思い出すことは罪じゃない。
要約すると「事件は家康の(さっぱり意味のわからない)遺志を受け継いだ犯人グループが起こしたものだった!」ということだ。納得しろ。
そして181~191ページでハウステンボス雑学と00年下半期のニュースダイジェストが羅列され、201ページでトップランシリーズは大団円を迎える。
この際オチも言ってしまうと「実は婆さんだった爺さんの自殺をみんなでワイワイ見守りました!」である。本当なんだ。信じろ。
MC口調でサラッと語らないことには精神の均衡を保つことが難しいこのシリーズ。「ダメミス」とか「駄作」とかそういうレベルじゃないので、くれぐれもカタギの人は手を出さないように。これ以上の犠牲者を出さないためにオチまで書いたんだからな!
11.3.25
評価:問題外
2001年1月1日―新世紀の到来と同時に、世界は神々しいまでの輝きに包まれる。20世紀までに書かれたあらゆる小説ジャンルと隔絶する方法論でつくられた新しい物語。21世紀「娯楽小説以降」を鮮烈に印象づける書き下ろし文庫シリーズ『トップラン』完結作にして、清涼院「流水大説」の揺るぎない到達点。問答無用の最高傑作、ここに誕生。
~感想~
ついに完結を迎えたトップラン最終巻。OK、内容をざっと振り返ってみよう。
22ページまでは前巻のあらすじだ。なんと前巻の半分にまで分量を減らすことに成功している。すごいぞ流水! でも隔月刊行で前巻の話は記憶に新しいんだから、あらすじ自体がいらなかったと思うぞ。
28~44ページはオランダ雑学だ。現代なら「オランダwiki」でググれば同等の情報が手に入るが、当時はまだ日本にwikiはなかったらしいので流水を責めないでくれ。
47~75ページは00年7月までの重大ニュースダイジェストだ。図書館に行って新聞を見なくてもこの頃のニュースがわかるなんて親切だろ?
76ページからやっと話が動き出して黒幕が明らかになる。ちなみに黒幕は徳川家康だ。もう一度言おう、徳川家康だ。流水のデビュー作(現代日本が舞台)の黒幕に比べれば1000年以上も最近の人物だ。なんの不思議もないだろ?
家康が犯人という時点でだいたいどんな本だかわかっていただけたと思うが、そういう話なんだ。一部引用すると、
進みすぎた感性を持つ導入者(イノベーター)と接点はないのだが、初期採用者(アーリー・アダプター)の後追いをする形で、『初期多数派(アーリー・マジョリティ)』と『後期多数派(レイト・マジョリティ)』が……
そうなんだ。参考書か何かを丸写ししたような文章も流水の特徴なんだ。
このファイナルファンタジークリスタルクロニクルクリスタルベアラーってのはゲームキューブで出たクリスタルを求めて旅するファイナルファンタジークリスタルクロニクルシリーズの続編じゃなくてDSで出たファイナルファンタジークリスタルクロニクルリングオブフェイト、ファイナルファンタジークリスタルクロニクルエコーズオブタイムに並ぶファイナルファンタジークリスタルクロニクルシリーズの一つの作品なだけ。
を思い出すことは罪じゃない。
要約すると「事件は家康の(さっぱり意味のわからない)遺志を受け継いだ犯人グループが起こしたものだった!」ということだ。納得しろ。
そして181~191ページでハウステンボス雑学と00年下半期のニュースダイジェストが羅列され、201ページでトップランシリーズは大団円を迎える。
この際オチも言ってしまうと「実は婆さんだった爺さんの自殺をみんなでワイワイ見守りました!」である。本当なんだ。信じろ。
MC口調でサラッと語らないことには精神の均衡を保つことが難しいこのシリーズ。「ダメミス」とか「駄作」とかそういうレベルじゃないので、くれぐれもカタギの人は手を出さないように。これ以上の犠牲者を出さないためにオチまで書いたんだからな!
11.3.25
評価:問題外