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ミステリ感想-『迷いアルパカ拾いました』似鳥鶏

2014年08月09日 | ミステリ感想
~あらすじ~
楓ヶ丘動物園の飼育員・桃本らは迷いアルパカを保護する。
斎藤と名付けられたアルパカを狙い(?)二人組が園内に侵入。さらに同僚の七森さやの友人が謎の失踪を遂げる。
失踪の原因を探る桃本らを襲う何者かの影。事件の鍵を握るのはアルパカなのか?


~感想~
楓ヶ丘動物園シリーズ第三弾。一介の飼育員なのに意外と巨悪と対峙してきたシリーズだが、今回の相手は地に足がついている。
だからといって物足りないことはなく、例によってトリックは弱めなものの、軽妙な描写、さりげなく張られた伏線、謎めいた断章と過不足のない仕上がり。
唯一、鴇先生の無双乱舞が一切ないのは完全な手落ちだと思うが、終盤に容疑者候補がずらりと挙げられるところなど、熟練味を増してきた感がある。
次回は鴇先生に2作分の大暴れをして欲しいものだ。


14.8.8
評価:★★★ 6
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