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オカルト三国志  八絶 風気の呉範 4

2020年07月25日 | オカルト三国志
「呉範伝」に曰く。
魏と呉が同盟すると、呉範(ごはん)は「風気を見ると魏は表面上は友好的ですが、実際は企みを抱いています。油断なさらないでください」と予言した。
さらに222年、蜀の劉備が関羽の仇討ちのため呉を攻めた時、呉範は「後に蜀と呉は親しくなります」と言った。
後に2つの予言は的中した。

孫権は風気の術の秘訣を知ろうと、しばしば呉範を自ら訪ねたが、呉範は自分が重用されているのは風気の術のおかげで、秘訣を知られれば捨てられるだろうと考え、決して教えなかった。そのため孫権は内心では恨んでいた。

孫権がまだ王位についていなかった頃、呉範は「王者の気があり、亥年から子年の間に大きな慶事があるでしょう」と予言した。
孫権は「もし的中したらあなたに爵位を与えよう」と言った。
その後、孫権が呉王に即位すると、呉範は的中したから爵位をいただきたいと言った。
孫権は側近に命じて、爵位を示す印鑑に付ける飾り紐を与えようとした。呉範は飾り紐だけで済まそうとしていると察して固辞した。

その後、呉範に爵位を与えることが決まったが、孫権は風気の秘訣を教えないことに腹を立てていたため、直前に取り消させたという。
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