~あらすじ~
「助けて……殺される」幼馴染の依子から連絡を受けた津田は、彼女の勤める寒村へ。
谷に閉じ込められ迫害される人々、隠蔽される殺人、村人たちの監視の目…。
なかば錯乱した彼女の口から語られる、恐るべき村の真実とは?
~感想~
閉鎖的な村の怪しげな雰囲気、それを仔細に語る生還者、村の外でも続く謎めいた殺人…と要素だけ取り出せばこれまで何度も書かれた作品に思えるが、これまで絶対書かれてない結末へと至り度肝を抜かれる。
この物語をこう決着させてしまう作者の大胆不敵さには唖然としてしまう、とんでもない問題作なのだが、真の意味で多様性あふれる現代ミステリならば、これも諸手を挙げて歓迎されるのではなかろうか。ちょっと飛鳥部勝則かと思った。
個人的にはよくよく考えてみれば結末はこの書き方しかなかったと思う。当時はいったいどう受け止められたのだろうか?
なお角川文庫版の小説はこれも強烈に真相を匂わせているので要注意のこと。
22.12.10
評価:★★★☆ 7
「助けて……殺される」幼馴染の依子から連絡を受けた津田は、彼女の勤める寒村へ。
谷に閉じ込められ迫害される人々、隠蔽される殺人、村人たちの監視の目…。
なかば錯乱した彼女の口から語られる、恐るべき村の真実とは?
~感想~
閉鎖的な村の怪しげな雰囲気、それを仔細に語る生還者、村の外でも続く謎めいた殺人…と要素だけ取り出せばこれまで何度も書かれた作品に思えるが、これまで絶対書かれてない結末へと至り度肝を抜かれる。
この物語をこう決着させてしまう作者の大胆不敵さには唖然としてしまう、とんでもない問題作なのだが、真の意味で多様性あふれる現代ミステリならば、これも諸手を挙げて歓迎されるのではなかろうか。ちょっと飛鳥部勝則かと思った。
個人的にはよくよく考えてみれば結末はこの書き方しかなかったと思う。当時はいったいどう受け止められたのだろうか?
なお角川文庫版の小説はこれも強烈に真相を匂わせているので要注意のこと。
22.12.10
評価:★★★☆ 7