~あらすじ~
魔女に殺された姫崎クオンは魂と記憶の半分を失い、魔女狩りの卵である春夏秋冬(ひととせ)セツナの力で蘇る。
人の魂を媒介に魔法を使う魔女の資質を持つ者が集められた学園で、次々と起こる殺人事件の真相は?
~感想~
まず本作はシリーズ化が叶わなかったため(それどころか作者は残念ながら以後ミステリを書いていないようだ)クオンを殺した犯人や、その失われた記憶についてはわからずじまいだったのが惜しまれる。
しかし内容に関しては驚くほど良くできたミステリで、言ってしまえば1アイデアながらそれを縦横無尽に駆使して設定・事件・真相・結末を組み上げてみせ、しかも事件の解決だけでは終わらずもう一捻り加える周到さで、見事と言う他ない傑作である。
(そもそも新人ではないので無理な話だが)たとえばメフィスト賞に投じられていれば、特殊設定ミステリの傑作として話題を呼んだかもしれず、続編が書かれないほど売れなかったのは本当に残念でならない。近年は新作すら書いていないようだがなんとかならなかったものか。
22.12.9
評価:★★★★ 8
魔女に殺された姫崎クオンは魂と記憶の半分を失い、魔女狩りの卵である春夏秋冬(ひととせ)セツナの力で蘇る。
人の魂を媒介に魔法を使う魔女の資質を持つ者が集められた学園で、次々と起こる殺人事件の真相は?
~感想~
まず本作はシリーズ化が叶わなかったため(それどころか作者は残念ながら以後ミステリを書いていないようだ)クオンを殺した犯人や、その失われた記憶についてはわからずじまいだったのが惜しまれる。
しかし内容に関しては驚くほど良くできたミステリで、言ってしまえば1アイデアながらそれを縦横無尽に駆使して設定・事件・真相・結末を組み上げてみせ、しかも事件の解決だけでは終わらずもう一捻り加える周到さで、見事と言う他ない傑作である。
(そもそも新人ではないので無理な話だが)たとえばメフィスト賞に投じられていれば、特殊設定ミステリの傑作として話題を呼んだかもしれず、続編が書かれないほど売れなかったのは本当に残念でならない。近年は新作すら書いていないようだがなんとかならなかったものか。
22.12.9
評価:★★★★ 8