小金沢ライブラリー

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今週のキン肉マン #400 最高の援軍!!

2022年12月04日 | 今週のキン肉マン
・バッファローマンに押されて参戦w
・とりあえずデザインはすごくいいぞマグニフィセント
・キン肉族を思わせるトサカが気になる
・ランペイジマンと同じく王位争奪戦観戦済
・ここでセコンドの重要性再び
・ビッグボディはしばらくミートが消えたと騒いでそう
・モニター見ろ
・マグニフィセントの神対応
・勝ったら話を聞いてやるが殺す気で行く、とテリーに言ったジャスティスマンを思い出す
・マグニフィセントのおかげでスグルのヘタレムーブが一話かからず治まった
・しかもバッファローマンが役割を終えて離脱
・きちんとお礼を口に出して言うスグルの人格よ
・振り返らずサムズアップで応える正義超人バッファローマン
・早くも好試合の予感
・スグルの試合は毎回面白いから期待してるぞ
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ミステリ感想-『方舟』夕木春央

2022年12月04日 | ミステリ感想
~あらすじ~
柊一は大学時代の仲間と久々に旅行へ。怪しげな地下施設を探検するが、地震によって閉じ込められてしまう。
施設は一週間ほどで水没してしまうが、閉鎖を解くには一人が残って犠牲にならなければいけない。
折しも殺人事件が起き、犠牲者には犯人がなるべきだと考えは一致する。


~感想~
発売直後から大絶賛が聞こえてきたのも納得の、今年を代表する傑作。
この設定を成立させるためにいくつかの「そうはならんやろ」という都合の良い強引さは発揮されるが、設定が決まってからは純粋な推理ゲームが始まる。
まずその出来が単純に良い。探偵役からヒントや手掛かりも随所で出され、がんばれば読者が答えにたどり着くことも可能な、挑戦状が付けられても不思議ではない明快な謎解きがなされ、推理にのめり込める。
しかし(表紙や帯でさんざん言及されているからこのくらいは言ってもいいだろう)本領発揮されるのは謎解きのその後で、これだけあれこれ言われていても、それでも必ず意表を突かれる結末には全読者が唸ることだろう。
もちろんメインの推理と真相がきちんとしているからこそ、その後の結末がより破壊力を持つのであり、一読忘れ得ない傑作へと押し上げている。

粗がないわけではなく、要約すると「もう何人か死んでもらって手掛かりを増やそう」と金田一耕助みたいな推理法だったり、ある手掛かりがミスディレクションなのはわかるし冷静に考えると「それは邪魔じゃない?」と思ってしまうためその形状をあやふやにぼかされていたり、よくよく考えると犯人がモノクマでないと説明が付かないほど動機が薄かったりと、そもそもの強引な設定と同様に都合良く処理されている面もあるが、それが全体の価値を損なうほどではない。

今年を代表する作品としておそらく白井智之「名探偵のいけにえ」としのぎを削るだろうが(※削った)あちらのようなガチガチの本格ミステリかつ超絶技巧ではなく、広く読まれる訴求力のある作品であり、どう評価されるか楽しみでならない。

余談だが作者のデビュー作を「やりたいことの志は高いが筆が伴わない」「しかし見せ方一つ、文章一つで改善できるはずなので大化けするかも」と記したことをドヤ顔で紹介しておきたい。な?


22.12.4
評価:★★★★★ 10
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