東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

美学の問題(1) 別名おわい屋談義

2006-06-01 05:49:01 | 社会・経済

余輩の一族には医者が多い。ほとんど医者といってもよい。母方は東北の某藩の人間であったが、茶坊主、能役者、儒者、医者が多かった。今の言葉でいうとパラサイトであるナ。

いろんなのが居った。幕末維新のころは商才のある医者がおって、つまり患者のあしらいがたくみなのがおって、幕府高官、公家、大商人のもとに出入りしたのもいる。衒才もあった。医者というのはしらみのようなもので(最近ではしらみといっても分からんか。ウイルスとでもいうか)、主義主張、貴賎に関わりなくいろんな患者の家に出入りして情報ブローカーのようなことをやる。現代の政治記者みたいなものだな。商才、衒才が合い備わっていたわけだ。おまけに当時はやりだしたオランダ医学も使った。

その医者は血の気の多い、金が大好き、女はもっと好きという男であって公家や大名の屋敷に出入りしてずいぶんと政治向きのこともしたらしい。面白い話が伝わっておる。司馬遼太郎の書く維新のエピソードとは正反対のこともずいぶんとある。余談だが司馬遼太郎の小説はどうしてああ都合よく辻褄があっているのだろう。まあ、そこが小説を作る醍醐味だ。予定調和だな。推理小説ではないのだから、なにもかもうまくいったように作らなくてもいいとは思うがね。

閑話休題、医者は何故カネが好きか。その話ヨ。以下次号