そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ロシアでまた暗殺事件

2009-01-25 | シリア

ロシアでまた暗殺が行われた。06年アンナ・ポリツフスカヤが、プーチンの誕生日に暗殺されPhoto た。彼女の係わったチェチェン紛争を封じ込めるための暗殺事件である。アンナのあとチェチェンの動きを追っていた、弁護士のスタニスラフ・マルケーロフ氏とアナスタシア・バブローフ女史が、1月19日にモスクワの路上で暗殺された。

これには一つの事件が関わっていた。チェチェンに攻め入ったロシア軍のブターノフ大佐がかねてお気に入りの娘を誘拐し、自宅で強姦し殺害した。ロシア軍は彼をかばったが肉親たちの粘り強い法廷闘争で、この男は有罪となった。この男は20011年までは収監されるはずだったが、1月15日に恩赦で釈放されていた。

このことを抗議する記者会見を、マルケーロフ氏が行ったのが、1月19日であった。この記者Anna_politkovskaya_silent_demostrat会見のほんの数分後、彼は路上で銃殺された。彼をかばって、一緒にいたバブローフ女史も殺害された。二人とも、後頭部から撃たれていたとのことである。プロの仕事と推察される。

マルケーロフ氏は、アンナ・ポリトフスカヤの後を受けて、チェチェンのロシア軍の行動を批判していた。ナスタシア・バブローフ女史は、暗殺されたアンナの後を受けて、ノーヴァヤ・ガセーダ紙の契約記者として活躍していた。

国家によって屈辱を加えられたり、殺害されたりするような事件を弁護するのが、スタニスラフ弁護士だった。彼はまたアンナ・ポリトコフスカヤの記事の執筆にまつわる訴訟事件でも、代理人になっていた。

アンナとリトビネンコの暗殺の後、メドベージェフ体制になっても、ロシアの言論の弾圧は続いている。彼らの体制に不都合な意見を、国家権力が容認しない。今回の、マルケーロフ氏とバブローフ氏の暗殺も、ロシア政府が強くかかわった形跡がありありである。

それにしても日本のマスコミは、オバマ一色である。どうしてこうした、人権や言論にかかわることの報道を差し控えているのであろう。

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