今回の震災は日本にとって。非常に不幸な出来事であるが、ひょっとするとこれが日本の大きな転換点になり、後世の高い評価を受けるかもしれない。良い方向へと転換するまたとないチャンスであり、その兆しは幾つかの分野で確かにある。
先ず、脱原発である。これだけの被害を被ることによって、世論が確実に動いた。今や反原発はどの世論調査でも70%を切ることがない。
再生エネルギーへ大きくシフトすれば、それだけでも大きな成果があったと言えるであろう。
こうしたことと併せて、三陸海岸の漁港の防災都市への新たな取り組が、画期的な町を建設する可能性がある。やたらに巨大な、防潮堤を建設するだけでは、十分な対策にならなかったことも解った。
壊滅した町を作り直すには、こうした長期的な視点が生かされることになれば、震災の教訓といえるであろう。市街地の高台への移転や、スマートシティーとしての取り組みが、政府のレベルで推進されれば、全く新たな町が建設される可能性がある。
宮城県知事の発言であるが、漁業の大型化では、雇用の創出や環境への十分な配慮ができるとは思えない。知事は商業資本の導入や、漁業の大型化効率化を打ち出しているが、すでに地域からの反発も起きい。
地域での、エネルギー生産と産業への取り組みがなされることで、地域が活性化するであろう。町作りの周辺産業が、技術的にも評価されることで、海外への売り込みへの、モデルにもなるであろう。
国内でも、他府県や原発を抱える地域の、再生や街づくりのモデルにもなるであろう。
ただ徒に「がんばろう」だけでは、未来は開けない。
先端技術は大いに刺激を受けている。今回の震災は、日本のあらゆる分野にとって刺激になり大きな転換になり、現場では大きな可能性が開かれ、少しづつであるが技術的にも逞しく育っている。
ここで除外されるのは、相変わらず三文芝居を続ける政治の世界である。