民主党の代表選挙が終わった。5人も立候補したが、反小沢でまとまった野田佳彦が勝った。野田で大丈夫か? 野田で何が変わるのか?
少なくとも、人前で涙を流し、小沢に抱き込まれると、自説を平気で曲げたりする、海江田よりはましであったかと思われる。
これまでの民主党は何処を切っても、菅と鳩山と小沢が登場した。他にいないのか、と野党に揶揄されてきた。新たな代表はそうした意味で、民主党の何かが変わるかもしれない。
地味を絵にかいたような野田ではあるが、流石に演説は上手い。人を引き付けるものを持ってはいる。しかしそうしたこともこうした機会がなければ、我々は分からなかったことである。
人事の配置とコントロールさえ間違わなければ、意外と長続きする可能性はある。小沢一派の評価をどのようにするかが、まず第一に問われることになるであろう。
党内人事の要になる幹事長を、現在の岡田のような腹芸の出来ない人物を据えると、親小沢にかき混ぜられることになる。
増税の必要性も、大連立の可能性もブレることなく一貫していた。このことが、有権者に評価されるかは別問題であるが、おもねるよりはましであろう。
新しい人事は、人を一時でも明るくさせるものではある。野田がそれに応えられなければ矢張り短命内閣になるであろう。少なくとも、任期いっぱいは持って欲しいものである。
近自民党の野田が、反小沢の結果民主党を割ってしまうのが、最悪のシナリオではあるがあながち否定もできない。大連合はその兆しかもしれない。