ウエズリー大学のスーザン・レバビエ教授の調査で、1940年代にアメリカの衛生局が、グアテマラで生体実験をやっていたことが判明した。
オバマは詳細な調査を命じ、今日グアテマラ政府に謝罪した。 調査によると、1946年から2年間で5500人の生体実験を行った。
実験に使われたのは、精神障害者や受刑者、それに兵士とされている。少なくとも83名が死亡している。1300人に性病を感染させて、性交させて、当時の最新医薬品のペニシリンの投与を行ったようである。
すぐに想い起されるのが、旧満州で行った日本の石井部隊・731部隊である。終戦と同時に、生体実験のデータは全てアメリカに提供された。
日本がアメリカにこのことによって、生体実験の罪はもちろんのこと、事実さえ覆い隠したのである。アメリカに印象を良くするためだと思われる。石井部隊の、非人道的な行為は未だに問われることがない。
今回発覚した生体実験は、終戦直後である。日本のこうした実験が背景にあると容易に想像がつく。犯罪者や精神障害者、それに発展途上国の人たちの人権を軽視する行為である。
日本も、中国人(当時は支那人と呼んで蔑んでいた)を実験に使うことに、抵抗を感じていなかった。丸太(マルタ)と呼んで、人間と認めようとしていなかった。
日本は隠ぺいしてきたが、アメリカは事実関係を明らかにして、大統領が謝罪した。日本は何をしただろうか。