野田が、今日(10日)マニフェストを作成するようにと、細野豪志政調会長に指示した。なんでも「できるだけ丁寧に、国民の声を聞くように」と、指示したそうである。
民主党がマニフェストを作る!? お笑いのコントではなく、真剣なようである。マニフェストに対する民主党の姿勢は、今回はっきりした。
「マニフェストには書いてはいないが、消費税は増税します」と、野田首相は増税法が通過した後の記者会見で、耳を疑うようなことを平気で述べている。
民主党にとって、マニフェストは思わぬ政権奪取に耐えられなかったのか?民主党は、マニフェストを苦し紛れに、努力目標と言っていたこともあるが、努力した形跡もない。
脱ダム宣言も、高速道路の無料化も官僚と土建屋に押し返されて、そのままである。子ども手当については、政治的な妥協を繰り返し、マニフェストに掲げた理念を発露する機会はなかった。
何よりも、消費増税に踏み切ったのは、官僚機構と権益に踏み込ませなかったために生じた、国民への負担である。一つの事業を、公開でたった一時間で切り崩すことなど、できるはずがない。もっと政策内容を検討し内容を吟味しながらやるべきであったが、浮ついたパフォーマンス論議に終始した。
民主党は政権交代直後に暫定税率廃止を撤回し、マニフェストを早々と見切った。小沢一郎の剛腕が、子ども手当と引き換えに切ったのである。勢いのある間は、大きな問題にはならなかったが、始まりはこのあたりにある
民主党がマニフェストに対する不謹慎さは、達成できなかった時にはその理由を明示すべきなのであるが、それがない。達成できなかったのに、正当な理由があればいいのであるが、政党の怠慢以外の理由が見つからないからである。
長妻厚労大臣などは、就任あいさつで高々とマニフェストを掲げていた。あれはなんだったのだろう。
民主党が総選挙に向けて、マニフェストを作るようであるが、早くもTPPも脱原発も玉虫色になり、消費税もぼかした内容になるようである。
民主党のマニフェスト作りは、パロディーなのか?本気なのか?