ドイツが、福島の原発事故を受けて即座に、脱原発を打ち出した。国民の合意もあって、着々と再生可能エネルギー依存への道が進んでいる。
メリケルは、科学者であって強力な原発推進派であった。それまでのドイツの方針を変更し、原発依存へと歩んでいた。彼女の決断は、早くその後にブレがない。何処かの首相とは大違いである。
国民的な合意が裏にあるというものの、脱原発が確実に進んでいる。今後10年以上使用する原発は一基と決めている。
ドイツで最も開発が進んでいるのが、洋上風力発電である。地上の4倍もの出力が得られる。これまでと異なり、浮体式と言われるものである。海底までの工事がいらないものである。
日本のように海が深いところでは最も相応しいと、ドイツの技術者が語っている。ドイツの風力発電は、すでに6~7円程度になっている。メガソーラーも12円程度にまでなっている。
ドイツの電力は、キロ当たり26.2円である。そのうち8.2円が税金、3.7円が再生電力の負担、14.3円が電力生産金額であるという。
国際的には低くはなが、発展途上の再生エネルギーの負担が大きく、大量の発電形態になると確実に下がるというのである。
原発依存で生じた余剰電力を処理するために日本では、深夜電力など電力のジャブジャブ使いへとシフトした。ドイツでは余剰電力で、新たな水素エネルギーの開発に取り組んだり、蓄電池の開発へと歩み始めている。
日本のように脱原発を宣言しながらも、根拠のない再稼働を行ってみたり、大間原発の建設続行を打ち出してみたり、巨大な防潮堤の建設を進めたりと、脱原発への道を歩んでいるとは思えない現状である。これでは、新たな産業基盤ができるわけない。
再生エネルギーへのシフトが確実な国の方針として打ち出されると、日本のような技術国家では、きっと新たな産業として、再生エネルギー産業が勃興するであろう。
今ある原発にこだわり続けいる現状は、決められない政治そのものなのである。国会議員の数などが問題なのではないノダ。解っていないノダ。