そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

憲法を守ってゆく理由、戦争をする口実

2014-04-16 | 平和憲法

あまり報道されていない、「解釈で憲法九条を壊すな!4・8大集会」の大江健三郎氏の演説 です。大江氏は、文学者としての立場から述べられていますが、憲法の持つ意味を説かれています。
自民党憲法草案が極めて危険なことは、憲法によって国民を縛ろうとしていることです。国民が国家に果たさなければならない義務などを、様々な言い回しで課するする内容になっています。
現憲法はそれとは全く逆で、国家・権力者が国民に果たさなければならないことを説いています。つまり憲法が権力者に対して、縛りをかけているのです。
集団的自衛権などと言う虚構は、そうしたことの典型です。国家が、国民を守る言う理由で、これまで数多くの戦争が行われてきました。自衛権と言われるものですが、これは権力が国民に見せるパフォーマンスでしかありません。
自衛の理由がなければ、権力はそれを探します。探しても見つからない時には、ねつ造すします。あたかも国家が国民の利益や権利を守るように振る舞いますが、国家が権益を求めて他国に攻め入るのです。
少なくともこの100年ほどの間に行われた戦争に、この範疇から外れるものは見当たりません。自衛とは戦争口実以外のものではありません。
そうしたことに対する欺瞞的な戦争理由が、集団的自衛権というものです。単独の自衛権ですら、開戦への理由になると歴史は証明しているのですが、集団的となれば地球上のどこにでも出かけられるというものです。
平和主義とは戦争しないことである。積極的平和主義なる造語は、それ自身に矛盾が内包されている。安倍晋三は、戦争やらないための武装を唱える。更にはそうした国家や民族なども対象になろうが、武器を平和主義の名のもとに売り込もうとする。もっとも本人は躊躇いがるのか、防衛装備を移転するなどと言い換えている。

憲法記念日も近い。新しい憲法のお話を授業で行っていたのは、1944年から3年ほどだそうである。私はその授業を受けた数少ない世代である。父を戦場で失った子供にとっては衝撃的な内容であった。この国は今でもこの憲法を守っていくべき理由を失ってはいない。

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