そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

何か腑に落ちない日米共同声明ではあるが

2014-04-26 | 政治と金

今回のオバマの訪日は異例づくめであったが、共同声明に何か腑に落ちない部分がある。
オバマは、安倍の強い要望で国賓として迎えられたが、夫人は同伴しなかった。夫人は娘たちと中国で過ごしている。迎賓館の宿泊も突如断ったし、移動も日本の用意したものを使わなかった。
尖閣諸島を明確に日本の領土として支持し、日米安保条約の5条に該Photo当する場所であると明言させた。おまけに、日本が集団的自衛権について討議することを歓迎するとまで言わしめた。安全保障については、満額回答であるといえる。
これは安倍にとってこれ極めて大きな収穫である。これ以上のものはない。不自然に「バラク」と、嬉しそうに呼ぶ顔が、それを物語っている。

その代償になっているのがTPPである。これが決裂したと、日本のメディアは一斉に報じた。ところが、読売新聞と東京新聞が、「実質合意」と報じたのである。
「現状は打開した」「指標になる道筋は付けた」の文言は、かなり抽象的で あるが、合意に至っている感じはする。
疲れ切った病み上がりの甘利大臣の表情かとは裏腹に、両紙が報じるように、TPPの特質がこの裏にあるように思えるのである。
つまり、2国間の合意内容を他国との交渉が停止している現状では、公表できないというのである。
特に読売は訪日前に唯一オバマにインタビューしていることを考えると、さもありなんと思われる。公表できない部分を抱えていりものの、実質合意しているとみるのが、あの嬉々とした安倍首相の顔から読むことができる。麻生副総理の、中間選挙までは合意できないとの発言も、このことを裏付けるものであろう。
日米以外の協議の指標になる合意点を、日米間で合意したともるのが正しかろう。日本国民に譲らなかった姿を見せつける効果もある。

オバマは、日韓関係の憂慮も靖国参拝への苦言も発言しているが、尖閣とTPPで消されたて報道がほとんどなされていない。今回の日米協議で、安倍は大きな負の産物を背負い込んだのである。そのボロが表面化するには、もう少し時間がかかるであろう。

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