
パソコンやったことないサイバーセキュリティ―担当大臣が非難されている。非難というより呆れかえったものだと、続けて「USBご存知ですか」と問われて、後ろの官僚を見たが意味不明の回答をしている。国権の府、行政のトップが何とも情けない、恥ずべき大臣である。
安倍政権になってこんなことは恒常的に続いている。共産党の志位委員長にポツダム宣言のこと問われて、「(つまびらか)に読んでいない」と回答している。つまびらかを括弧がけにしたが、が実態は全く読んでいないと思われた。戦後レジュームから脱却を掲げながら、戦後日本政治体制の骨子となったポツダム宣言すら読んでいないのは、たとえつまびらかでもあり得ないことである。中身も解らず反対するのは、戦前回帰の国粋主義を念頭い置いているからである。安倍晋三にとって、ポツダム宣言は祖父たちが行った国粋主義国家の否定につながり、忌み嫌うものである。読みたくもないのであろう。
法律のど素人を大臣に任命して、質問があればしどろもどろで全く回答できずに、佇むだけで時間稼ぎの木鶏と化して、戦争法(安保関連法)を通過させた。
安倍晋三は政権の座に就くと早々に、内閣府法務局長官にこれまでの慣例を破って、自らの息のかかった法律の門外漢の外交官を任命した。このど素人は、安倍晋三の意向を汲んでそれまで自民党でさえ守ってきた、「集団的自衛権を有するが行使できない」という憲法の理念をいとも簡単に引き下げた。自分が演出した法務局の見解を受けて、安倍晋三は、集団的自衛権行使容認を閣議決定した。素人なら地位さえ与えれば、こっちのもんだ。好きなことが何でもできる。結局は周辺をこうしたイエスマン、ソンタクマンで固めれば一強は完成する。
そもそも安倍晋三自身が、日本国憲法に対して素人である。憲法が権力者のものではなく、主権者(国民)のものであるという,最も基本的なことを知らずに憲法改正を言い続ける政治家としての素人さがが安倍の身上である。知らないことは恐ろしいことである。「アメリカ人が数人で数カ月で作った」「恥ずかしい憲法である」などと述べて、憲法の精神である、平和、主権在民、人権の尊重など全く触れもしない。
極めつけは、「自衛隊は憲法違反だと先生に指さされる、自衛隊員の子どもがいる」「自衛隊は憲法違反だと書かれている教科書がある」と無根拠の持論を展開し9条に1,2項を残したままで、自衛隊を3項に加えるという奇策に出た。自民党内では全く検討すらされていない内容である。お互いの相違する見解を突き合わせ討論し意見調整をし、一致点を見つけたりする経験のないお坊ちゃまである。取り巻きが忖度してくれるまで待つしか能がない。何時まで経っても、官僚のひらがなをうってもらった文章しか読めない。そもそも政治の素人なのである。
