そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

戦争のへ理屈を兵器で消すことなどできない

2022-06-24 | 戦争

何の番組か知らないが、道行く人に突如マイク向けて軍歌何か知ってますかと聞いていた。ようやく知っている人が見つかったと番組は、「異国の丘」を歌った中年の人物の姿を放映していた。
吉田正の、「異国の丘」は軍歌などではない。ディレクターも知らないのである。終戦後シベリア抑留された吉田が、仲間たちを励ますため作曲した歌である。この分では、戦後最も日本が受けた不当なシベリア抑留さえも、多くの人が知らないのだろう。
『戦争を知っている世代が政治の中枢にいるうちは心配ない。平和について議論する必要もない。だが戦争を知らない世代が政治の中枢になった時はとても危ない 。』と言ったのは田中角栄である。まさしく現在がそうした状況になっているといえる。
戦争は自然現象ではない。人が作った国家が引き起こす不条理な、人が人を殺人行為である。攻め入る理由は相手国が悪いというのである。相手国も同じことを主張するであろう。
戦争は悪事、悪い行為であることを為政者も認識している。だから悪者にする理由を探し、自国の正義を国民に訴え愛国心を喚起するのである。相手国も同じであることに気がついていないか、伏せたままである。美男子の正義の死者が、悪人をバッタバッタと殺すことで一件落着する架空話ではないのである。
戦争を知らない世代は、煽られた危機感で軍事拡大の政党を支持する。まるで時代劇の正義の味方が、悪を滅ぼす図式に重ね、勧善懲悪の愛国心を鼓舞される。
戦争理由が人のへ理屈であれば、兵器がそれを消し去ることなどありえない。


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