そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

「異次元」のと言ってやったことは悉く成果とは程遠いものとなる

2023-01-17 | 岸田文雄

「異次元の子育て対策」をすると、岸田文雄は窮鼠のような発言をした。異次元と聞いてすぐに思い当たるのが、アベノミクスで行き詰まって使われた、「異次元」の金融政策である。
異次元であるから前例がなく、いつまで経っても異次元を言い続け、引き返したり取り下げたりすることも出来ない。何しろ異次元であるから、判断のしようがないのである。
結局日銀の黒田東彦(クロトン)はゼロ金利を守り、2%のインフレは近いと言い続ける。異次元である。クロトンは節目節目で、今経済は踊り場にあるとか、緩やかな回復基調にあるとか言葉で誤魔化し続けた。
もう一つ、安倍晋三が空席だらけの国連総会で北朝鮮に対して、「異次元の経済制裁」を世界訴えたのである。もうこれはほとんど世界は異次元の制裁の最中にあり、さらに日本はやるぞというアナウンスであった。異次元は反論するなというシグナルか。
今回の異次元の子育て対策は何をするのかわからないが、自民党がやることだから想像はつく。金をばら撒くのであろう。東京都のように。緊急対策ならこれでもいいだろう。
少子高齢化は突如降って湧いた、災厄ではない。団塊の世代が高齢化になると訪れる現象だということは、50年以上前から判り切っていたことである。そしてそれが深刻な問題になることも。
日本の政権はそれを指をくわえてみていただけである。人は急に高齢になるわけでもなく、大人になるわけでもない。
今更やれることは、金をばら撒くしかないのである。異次元でも何でもないが、異常な金額になることになるだろう。

むしろ世界の資源は限界があり地球は有限である。資本の展開はその中で行われる以上、経済成長などというものは、資本主義が抱える矛盾する命題である。日本程度の国土なら現在の半分でも許容範囲を超えているのではないか。
異次元の少子化対策は、脱成長である。経済成長の呪縛からの脱却こそが異次元の対策といえる。資本主義体制下の政治家が、取り組めるかが問題である。
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