そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

前世紀の遺物のような発想しかなく金を女にばら撒く少子化対策とはね

2023-01-26 | 岸田文雄

中学生レベルの直感しか持ち合わせることのない、漫画からしか知識を得ることのない麻生太郎の妄言は的外れのオンパレードである。
その麻生が「少子化の原因は晩婚だ」と断じた。
内閣府がまとめた資料によると、日本人女性の平均初婚年齢は29.4歳であるが、日本より出生率が高いイギリスが31.5歳、フランスが32.8歳、スウェーデンが34.0歳となっている。
結婚しても子供を持たなかったりする(出生子の減少)や、非婚の方がよっぽど大きな要因であろう。晩婚は社会が引き起こした結果であり、個々人の中に封じ込める問題などでははない。
政治家、特に旧態然とした感覚を持つ人物は、圧倒的に自民党に多い。家、それも家庭ならまだしも家系の中に閉じ込めておきたい人たちの感性が、女性の社会的な地位を容認できないのである。
その容は今も戸籍に残っている。世帯主制度である。誰か男性がいれば、女性が世帯主になることはまずないが、それは葬儀の場で露わになる。意図しなければ喪主は男性になる。
もっと明確なのが農協の組合員である。先ず男性しかなれない。女性が組合員になるためには、特殊な例にな場合に限る。家長制度が日本にはこのような慣習や縛りが無数にある。
女性を産む機械と呼んだり、産めば女性に金をやるぞいうのは、少子化問題の本質を理解していないからである。
少子化は社会現象の結果であって、少子化が国民の意思ましてや、女性の個人的な行動や意向で起きているのではない。
当地方に都会から憧れて入植た酪農家を数多く知っている。それらの方々の多くは適正規模で、牛の数は少ない小農が多く、子ども多い家庭が多い。新規就農者の多くは、夫婦としてこの地に入り、家族を大事にしながら営農する方が多い。
都会は家庭の形を壊してしまった。その原点を数人もの子供に囲まれた、若い新規就農者に見ることができる。
少子化に特化した対策などするべきでない。ましてや金で操作するようなことは一時のものにしかならない。むしろこの国は、人口が減ることを前提に経済対策などをするべきである。何時までもバブル時代の経済対策を夢見る方が危険である。
人口減少が国家の衰退になると考えるのは、国民が国に奉仕することを前提に考えているからである。
国民の豊かさは経済の大きさとは無関係であるからである。
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