武器や兵器を、安倍晋三は「防衛装備品」と呼び、殺人武器の印象を和らげるための、言葉遊びの名を冠した。
防衛省では『防衛装備品とは、自衛隊が任務遂行にあたり用いる戦闘機や艦船、潜水艦、輸送機、トラック、通信・情報システム、燃料、食糧、天幕や制服といった繊維類など、中央調達品目として定められているものを指す。』と定義している。言葉だけではなく、テントや衣服まで含まて武器の印象を薄めようとし、自衛隊が調達するものは何でも、防衛装備品であるということになる。(調達という言葉が上から目線で、汝臣民から提供を受けると言った表現である)
この言葉遊びの延長で、「輸出」を「移転」と呼び変えて、「武器輸出禁止三原則」を「防衛装備品移転三原則」と言い変えた。これまで明確であった、共産国、国連が禁止している国、紛争当事国が一掃されて、同盟国との協定などや国連の協約がなければ、武器は輸出できるとなっている。武器の質の上限や数量などは何もなく、武器でもどれだけ多くても輸出できるのである。
移転という言葉で、貸し付けるかの印象ですらある。言葉足らずの安倍の言葉を借りれば、印象操作といえる。
防衛装備品なら開発研究も文句ないだろう。輸出だって移転するのだからというのだろう。
早速報道は武器あるいは兵器と呼ぶべきところを、「防衛装備品トマホーク」と呼んでいる。3000キロも巡行する一発5億円もするミサイルのどこが、防衛う装備品なのか。
しかし防衛装備品とはすばらしい言葉である。今一度防衛装備品を考えると、最も相応しいものは武器などではなく、食料といえる。
食料が十分あれば、兵糧攻めにもあわなくて済むし、もうすでに始まっている食料危機すら乗り越えられる。農業こそが平和産業なのである。