詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

Estoy Loco por España(番外篇381)Obra, Joaquín Llorens

2023-07-20 13:14:19 | estoy loco por espana

Obra, Joaquín Llorens

 De la obrao de Joaquín, siempre siento las manos. Siento el calor de sus manos. El hierro no se ablanda sólo con el calor de la mano, pero hay cosas en su obra que me hacen pensar que el calor de la mano (el poder de la mano) es lo único que podría haber creado la forma.
 Esta forma me hace imaginar a dos personas. Lo que no puede hacer una persona, lo pueden hacer dos. Disfrutan de las posibilidades que se derivan de estar juntos. Esta alegría se desborda.
 Del mismo modo. Hay cosas que el hierro solo no puede hacer; hay cosas que Joaquín solo no puede hacer. Pero cuando el hierro y Joaquín se encuentran y trabajan juntos, hay cosas que pueden hacer. La alegría de trabajar mano a mano (mano de Joaquín a mano de hierro) para realizar lo que se puede hacer es desbordante.

 Joaquín の作品から、私はいつも手を感じる。手の温もりを感じる。鉄は、手の持っている熱だけで柔らかくなるわけではないが、彼の作品には、手の熱(手の力)だけで形をつくったのではないかと思わせるものがある。
 この形は、二人の人間を想像させる。一人ではできないことも、二人ならできる。二人がいっしょになることで生まれてきた可能性を楽しんでいる。その喜びがあふれている。
 同じように。きっと鉄だけではできないことがある。Joaquín だけではできないことがある。しかし、鉄とJoaquín が出会い、いっしょになればできることがある。手を取り合って、そのできることを実現している喜びがあふれている。

 

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中井久夫訳『現代ギリシャ詩選』読む(17)

2023-07-20 10:59:54 | 中井久夫「ギリシャ詩選」を読む

 中井久夫の訳語の魅力を、私は口語に感じている。貨幣かメダルかわからないが、何かのデザインについて書かれた「愛希家」も口語が生き生きしているが、この詩のなかに、突然「愛希家」という、聞いただけではわからないことばが出てくる。文字を読んではじめて理解できることばである。

「愛希家」と上品な字体で加えてくれ。

 「あいきか」と読む。ギリシャを愛したひと。ギリシャを、希臘と書いてあるのを見たことがあるが、いま、これを漢字で書けるひとはいないだろう。そういうことばが突然出てきて、世界を凝縮させる。「秘密」が隠される。
 「上品」という注文が、その秘密の匂いを強くする。多くのひとにわからなくて結構、「上品なひと」、つまりギリシャの「上品」を愛するひとにさえわかってもらえればいい、そういう「意図」が隠されている。逆に言えば、ローマの手先の「権力者」にわからなくてもいい、と言っているのである。
 ギリシャの「文化」を理解するひとこそギリシャ人なのだ、という矜持である。

 

 

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