詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

千人のオフィーリア(メモ34)

2017-03-14 10:40:57 | オフィーリア2016
私は春の雨に恋するのが好き
イエロー、シアン、マゼンダ、ブラックの傘が
あたらしい花のように音を立てて開く

私は春の雨に恋するのが好き
ガラスを斜めに叩いて向かいの本屋を隠してしまうと
コーヒーのかおりがあたたかくなる

私は春の雨に恋するのが好き
通りすぎると空は青いシャツに着替えて
私の目を透きとおった目で満たす

私は春の雨に恋するのが好き
交差点でクラクションが世界の変化を予言する
小鳥たちの噂話をかき消して


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1 コメント

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前略 (Unknown)
2017-03-15 16:00:11

いつも読みながらオフィーリアってなに?と謎のままに置いていました。
とうとう検索してみました。
ハムレットに出てくるひとで絵画の中に横たわっているひとで競走馬、だったのですね。

すっきりしました。

草々

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