天皇と象徴の定義
自民党憲法改正草案を読む/番外292(情報の読み方)
2019年10月08日朝日新聞朝刊(西部版・14版)の28面(社会面)に、作家・赤坂真理の「考 令和の天皇」を読みながら、やっと、という思いがした。天皇と象徴についてのインタビュー記事である。そのなかで赤坂は、天皇と象徴について長い間考えてこなかった。しかし、2016年のビデオメッセージを見て考えるようになった。天皇のことばに共感した、と書いている。そのあと、
「やっと」と書いたのは、この問題は私はすでに何度も書いてきたからである。
「天皇の悲鳴」(象形文字編集室)の前書き(3ページ)で、ビデオメッセージについて、私はこう書いた。
私は、前者だと思う。天皇を強制的に生前退位に追い込むことができた。それが実現して有頂天になってしまった。
この生前退位騒動(籾井NHKをつかった情報操作)がうまくいったために、安倍は暴走する。
いろいろブログに書いてきたが、その「頂点」は令和の天皇が即位するときの「象徴」というこことばの定義に「2012年の自民党改憲草案」でつかっている定義をそのまま言わせたことである。安倍もおなじことばをつかっている。安倍と、令和の天皇が同じことばで「象徴」を定義し、それは「2012年の自民党改憲草案」の文言である。
多くの人が見逃しているが(私は、その問題を指摘する文章をいままで読んでいない)、これは大問題である。
たぶん、平成の天皇が「象徴」を定義したことの重大さに気がついた誰か(安倍の側近)が、今度はそういう失敗をしないように、周到に天皇のことばを検閲し、修正したのだろう。そして、この「2012年の自民党改憲草案」の「先取り」が批判されなかったことで、さらに浮かれてしまった。
何でも思いのままにできると浮かれている安倍は、徴用工問題で嫌韓ムードをあおり、それが一部で歓迎されていることをいいことに、暴走をつづける。所信表明演説では、大東亜戦争ということばは避けているが、大東亜戦争の「理念(?)」を持ち出している。(このことは、すでにブログで書いた。)これは、「生前退位騒動」の延長線にある暴走なのだ。
私たちは、もっと安倍のことば、その周辺のことばのひとつひとつを厳しく点検しないといけない。天皇のことばも、きちんとチェックしないといけない。そこに安倍の意向がどう反映されているか。マスコミの取り上げ方も含めて、そこから多くのことが見えてくる。
#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位
*
「天皇の悲鳴」(1000円、送料別)はオンデマンド出版です。
アマゾンや一般書店では購入できません。
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自民党憲法改正草案を読む/番外292(情報の読み方)
2019年10月08日朝日新聞朝刊(西部版・14版)の28面(社会面)に、作家・赤坂真理の「考 令和の天皇」を読みながら、やっと、という思いがした。天皇と象徴についてのインタビュー記事である。そのなかで赤坂は、天皇と象徴について長い間考えてこなかった。しかし、2016年のビデオメッセージを見て考えるようになった。天皇のことばに共感した、と書いている。そのあと、
でも、よく考えると、おかしくないですか。象徴の主体である天皇自身が、象徴のあるべき姿を語る。本来、私たち主権者が考えるべきことでしょう。
「やっと」と書いたのは、この問題は私はすでに何度も書いてきたからである。
「天皇の悲鳴」(象形文字編集室)の前書き(3ページ)で、ビデオメッセージについて、私はこう書いた。
タイトル(象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば)が明らかにしているように、天皇は「象徴」について体験を語り「象徴とは何か」を定義したのだが、政治問題にならなかった。「退位」を求めることが憲法に触れるなら、憲法で定義されていない「象徴」について語ることも憲法に触れる。
政府はなぜ問題にしなかったのか。「生前退位」に意識が奪われ、「象徴の定義」を見落としたのか。大問題とわかったから触れないようにしたのか。
私は、前者だと思う。天皇を強制的に生前退位に追い込むことができた。それが実現して有頂天になってしまった。
この生前退位騒動(籾井NHKをつかった情報操作)がうまくいったために、安倍は暴走する。
いろいろブログに書いてきたが、その「頂点」は令和の天皇が即位するときの「象徴」というこことばの定義に「2012年の自民党改憲草案」でつかっている定義をそのまま言わせたことである。安倍もおなじことばをつかっている。安倍と、令和の天皇が同じことばで「象徴」を定義し、それは「2012年の自民党改憲草案」の文言である。
多くの人が見逃しているが(私は、その問題を指摘する文章をいままで読んでいない)、これは大問題である。
たぶん、平成の天皇が「象徴」を定義したことの重大さに気がついた誰か(安倍の側近)が、今度はそういう失敗をしないように、周到に天皇のことばを検閲し、修正したのだろう。そして、この「2012年の自民党改憲草案」の「先取り」が批判されなかったことで、さらに浮かれてしまった。
何でも思いのままにできると浮かれている安倍は、徴用工問題で嫌韓ムードをあおり、それが一部で歓迎されていることをいいことに、暴走をつづける。所信表明演説では、大東亜戦争ということばは避けているが、大東亜戦争の「理念(?)」を持ち出している。(このことは、すでにブログで書いた。)これは、「生前退位騒動」の延長線にある暴走なのだ。
私たちは、もっと安倍のことば、その周辺のことばのひとつひとつを厳しく点検しないといけない。天皇のことばも、きちんとチェックしないといけない。そこに安倍の意向がどう反映されているか。マスコミの取り上げ方も含めて、そこから多くのことが見えてくる。
#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位
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「天皇の悲鳴」(1000円、送料別)はオンデマンド出版です。
アマゾンや一般書店では購入できません。
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