福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

映画と釜山影島の絶望

2019年01月07日 |  〇映画・映画音楽

영도   「(直)影島」 2015年  〇〇〇--
(553)



2015年に公開されたインディーズ系のノワール映画。


△プサン市影島(映画より)

映画の題名通り、舞台はプサンの影島。

連続殺人犯を父親に持った主人公が、幼くして母親からも捨てられ、
祖母と2人、冷たい不条理の中に取り残される。



△映画には「ヲタク」がよく知る草梁洞の高校も登場した

成長するにつれ、「怪物の息子」とちょっかいをかけてくる
不良たちとのいさかいが増え、警察からも目をつけられていく。

それでも、高校を退学になった後、すさんでいくばかりの彼を気に
かけた不動産屋の主人の尽力で、やっと遠洋漁船の船乗りになる
ことが決まる。

彼には、常に
力になってくれる幼なじみもいたし、加えて、昔、
母に連れられ家を出た兄の家族との交流も始まった。

ようやく、父親の影から脱出する出口を見つけたかに見えた主人公
だったが、結局、船の出港の前夜、そのささやかな夢さえ叶える
ことができないまま、この世から消されていく。

影島からの彼の脱出を阻み、彼の命まで奪ったのは、皮肉にも、
長い間、その存在さえ知らなかった弟だった。

「ヲタク」の好きなプサン方言が、ほぼ生の形で登場していた点は
非常にうれしかったが、内容的には全く救いのない暗い映画だった。




(終わり)


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