福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

韓国映画と電子足輪

2019年09月14日 |  〇映画・映画音楽

애니멀 타운  「アニマルタウン」 2011年 〇----
(793)



2011年に公開されたインディーズ系の社会派映画。

性犯罪の前科を持ち左足首に電子足輪を付けられたタクシー運転手の
男と、娘がその男の性犯罪の犠牲になったことで家庭が崩壊した印刷
工場社長の男が主人公。



映画は、2人の男が生きる孤独で重苦しい日常を淡々と描き出す。



そして最後に、自殺に失敗したタクシー運転手が衝突事故を起こし、
映画は終わる。

モヤモヤした不快な余韻の残る映画であった。

(終わり)


韓国と家庭民主化闘争

2019年09月13日 |  〇映画・映画音楽

오빠가 돌아왔다 「兄が帰って来た」  2014年  〇〇〇--
(792)



2014年に公開されたインディーズ系の家族ドラマ。

自分勝手で暴力的な父親のせいで一旦はバラバラになった家族が、
絆を回復し家族として再生して行く姿を、妹の視点から描いた
コメディ映画。

家族再生のきっかけは、父親の暴力に耐えかね家出していた兄が、
身重の彼女を連れ5年ぶりに家に帰ってきたこと。


△妹には兄が父親の独裁を打ち倒す家庭民主化の闘士に見えた(映画より)

兄は、帰って来るやいなや、暴力を振う父親を暴力で組み伏せ、
「家庭民主化闘争」に勝利する。そして、同じく父親の暴力が
原因で別居していた母親を家に呼び戻した。


△暴れる父親の手足を縛った上、靴下を口に突っ込み黙らせる長男(映画より)

以後、息子に弱い父親と父親に弱い母と若嫁、母と若嫁に弱い
息子が、微妙なパワーバランスを保ちつつ、家庭内の平和が
成立して行く。

メルヘンチックでさえあるコメディ映画でありながら、この映画が
成人指定された理由は、おそらく、長男の父親に対する暴力を肯定
するかのごとき描かれ方が、伝統(儒教)的な社会倫理に反すると
判断されたのだろう。


△ドタバタ劇の末、絆を回復した家族(映画より)

「ヲタク」的には、そこそこ楽しめた映画である。





(終わり)


韓映画と復讐とカエル

2019年09月12日 |  ┗注目女優

폐교  「廃校」 2019年  〇〇---
(791)



2019年に公開されたホラー系の学園復讐劇。

強姦を含む残忍ないじめを受け自殺した女子高生の恨みが悪霊と
化し、廃校になった母校を舞台に、4人の加害者に対し、容赦なき
復讐を加える。


△被害者の口にカエルを突っ込みいじめた男の口からは大量のカエルが(映画より)

ただし、映画の終盤で、その復讐劇の全てが、被害者を裏切った
元親友の苦悩が生み出した幻覚であったかのような演出がなされた。


△男は大量のカエルを吐き出した後、自分の中の「異物」を刃物で刺し絶命(映画より)

加害者それぞれの「罪状」にふさわしいユニークな(?)復讐劇が
実にグロくて生々しかっただけに、この最後の演出には、正直、
白けてしまった。


△被害者を裏切った元親友を演じたのはチョン・イスル(映画より)

被害者の元親友を演じたチョン・イスルが魅力的だっただけに、
中途半端な結末が惜しまれる映画であった。


(終わり)


少女時代ユナとヒット作

2019年09月11日 |  ┗注目女優

엑시트  「出口/EXIT」 2019年 〇〇〇--
(790)



2019年7月に公開され、920万を超える観客を動員した大ヒット作。


△主人公の男女は大学時代、同じボルダリング部で活動(映画より)

主人公は、ボルダリングの経験者で、大学卒業後、長らく求職中の
さえない無職青年。

その彼が、学生時代にフラれた彼女と再会した日、運悪く、都心を
襲った大規模な毒ガステロに巻き込まれてしまう。


△タンクローリーから散布された大量の毒ガスがビル街を覆う(映画より)

絶体絶命の危機(有毒ガス)が迫る中、彼は、ボルダリングの技術を
生かし、ビルからビルへと飛び移りながら大活躍し、多くの市民の
命を救う。


△市民らが屋上に避難するルートを確保するため奮闘する主人公(映画より)

そして最後は、彼女と2人、力を合わせながら、建設用の大型
クレーンの頂上に避難し、救助される。

もちろん、その過程で、彼は彼女のハートもしっかり掴み、一度は
あきらめた恋を成就させた。


△大型クレーンに上り、救助のヘリを待つ主人公と彼女(映画より)

スケールが大きくてスリルも味わえる、なかなか楽しいコメディ映画
だった。


△主演女優は「少女時代」出身のユナ(映画より)

なお、この映画のマドンナは「少女時代」(音楽グループ)出身の
ユナだった。



(終わり)


韓国映画と13親等の男

2019年09月10日 |  ┗注目女優

가을 우체국  「秋の郵便局」 2017年 〇----
(789)



2017年に公開されたインディーズ系のラブロマンス。

「僕の人生の目標は、ヌナ(姉さん)と結婚することだ」。

主人公が女子大生だった頃、彼女に愛を告白した男は、同じ村に
住む、4歳年下で13親等離れた「집안(親戚)」の高校生だった。


△映画の舞台は京畿道安城市(映画より)

それから10年、ついに彼女は、一途な青年の心を受け入れ、2人の
恋は成就するかに見えた。

しかし、彼女を襲った残酷な運命(不治の病)が、2人の美しい恋を
引き裂く。


△村の郵便局の職員を演じた主演女優はBoA(映画より)

彼女は、自分の病気のことを彼に隠したまま彼に別れを告げ、1人で
死を迎える道を選んだのだった・・・。

「ヲタク」の趣向には全く合わない映画だった。


(終わり)


韓国風らしきトースト

2019年09月10日 |  〇我家の韓国料理

先週末、妻(プサン出身)がこだわりの韓国風トーストを作った。



昔に比べると、食パンがフランスパンに変わり、ケチャップが
サルサソースに
変わったりしてはいるが、「ヲタク」から見れば、
パンをフライパンで焼いている時点で、りっぱな韓国式トーストだ。

ただ、妻は自分の作るトーストを「韓国式」とは認めていない。

妻は、このトーストを「強いて言えばアメリカ式」だと言っている。



(終わり)


韓国映画と悪霊とホラー

2019年09月10日 |  〇映画・映画音楽

암전   「暗転」 2019年 -----
(788)



2019年に公開された異色のホラー映画。

1人の若い女流映画監督が、大田の廃映画館に棲みついた悪霊の
存在を知る。そして、悪霊により引きおこされた数々の
殺人事件を、
1編のホラー映画として編集し、公開することになる。


△主人公と廃映画館(映画より)

言うなれば、主人公と悪霊が共同で映画を作ったという話だ。

「ヲタク」の趣向には全く合わない映画であった。



(終わり)


韓国映画と4匹の猫

2019年09月07日 |  〇映画・映画音楽

나만 없어 고양이  「私だけ猫がいない」 2019年 〇〇〇〇-
(787)



2019年に公開された動物ドラマ。



猫と人間の心温まる交流と絆を描いた作品で、4編の短編作品
からなるオムニバスだ。



猫好きの韓国語学習者におススメの一作である。



(終わり) 


国道走る謎のハングル

2019年09月07日 |  〇4言語表示等

先日、北九州市の郊外を車で走っていた折、思いがけない場所に
ハングルを見つけた。


△赤信号で停車中の車からパチリ

何と、それは車のステッカー。


△ハングルのステッカー

양보(譲歩) 감사해요!(ありがとう!)

「ヲタク」からしてみれば、文字の意味は理解できるが、
この日本でわざわざ車にハングルのステッカーを貼って
走ることの意味が全く理解できない。

一つのファッション?オシャレ感覚?

あるいは、コアな韓流ファンであることのアピールか?

いずれにしろ、珍しいものを見てしまった。



なお、同じ日、北九州市小倉のシネコンで目にしたゴミ箱の
4か国語表記は、もはや記録に取る必要性も感じないくらい、
一般化している光景。



削除するのも不憫だったので、一応、公開しておく。





(終わり)


韓国映画と夢の独立軍

2019年09月05日 |  〇映画・映画音楽

봉오동 전투  「鳳梧洞の戦い」 2019年  -----
(786)



2019年8月に公開され、470万を超える観客を動員したヒット作。

日本統治時代の1920年、旧満州(現・中国朝鮮族自治州)の
鳳梧洞(ポンオドン)で、洪範図(ホン・ボムド)将軍率いる
独立軍が日本軍に打撃を加えた(とされる)事件を元に描かれた
時代劇。


鳳梧洞の谷間に誘い込まれた日本軍は袋のネズミ状態になる(映画より)

ただし、内容は、現代韓国人(一部)の切なる願望がスクリーン
いっぱいに投影されたファンタジー時代劇に等しい。


△日本軍にとどめを刺す独立軍(映画より)

この映画では、韓国の英雄的な独立軍が品性下劣で悪辣な日本軍を、
完膚なきまでに叩きのめす様が描かれている。

所詮はエンターテイメントの世界の話とは言え、はたして、この種の
映画に、心からカタルシスを感じる韓国の映画ファンが、どのくらい
存在しているのだろうか?


△日本軍に大勝利を収めた洪範図将軍ら独立軍指導部(映画より)

少なからず気になるところではある。

いずれにしろ、この映画は、「ヲタク」が苦手とする韓国の愛国主義
映画の典型といえる作品だった。



(終わり)


韓国映画とストーカー男

2019年09月04日 |  〇映画・映画音楽

프레스   「プレス」 2017年 〇〇---
(785)



2017年に公開されたインディーズ系の社会派映画。

主人公は、無実の罪で20年の刑期を終え出所した40代の男。他人と
コミュニケーションをとることが苦手な無口な
男だ。

彼は、出所者を支援するクリスチャンの社長が営む鉄工所に職を得、
出所者の社会への適応を支援するボランティア団体(キリスト教会
付属)の女性と出会う。


△主人公の唯一の趣味が一人カラオケ(映画より)

ところが、彼は、親切なその女性に恋心を抱いてしまい、ストーカー
まがいの行為までしたあげく警察沙汰になる。おまけに女性の知人
男性からは激しい暴行まで受ける。

結局、彼は鉄工所にもうまく適応できず、首になる。

そんな彼が、なぜか、故障したまま工場の中に放置されていた
プレス機に強い愛着を抱く。


△故障したプレス機にこだわる主人公(映画より)

工場を首になった後、彼が工場に無断侵入し、壊れたプレス機を
修理する場面で映画は終わった。

展望も救いもない、何とも切ない内容の映画であった。




(終わり)


韓国映画とエロビデオ

2019年09月03日 |  〇映画・映画音楽

섹스 거짓말 그리고 비디오테이프  「セックスと嘘とビデオテープ」
(784) 2012年 〇〇---



2012年に公開されたちょいエロの社会派映画。同じ題名を持つ有名な
アメリカ映画
のパロディでもオマージュでもない。


△エロビデオの女帝と監督の男(映画より)

この映画の舞台は、1980年代、韓国における不法エロビデオ
(VHS)の製造・販売のメッカだったソウルの某商店街(旧・清渓
高架道路付近)。


△街の一角でエロビデオを撮影する主人公(映画より)

主人公は、エロビデオを撮影する監督の男。


△主人公が撮影した「キャット・ウーマン」の元テープ(映画より)

彼は不法エロビデオの流通を闇で牛耳る女帝(バックに伝説の
老ヤクザ)の配下で仕事をしていたが、闇金の取り立てに追い
つめられ、ついに彼女の目を盗み、独自の営業に手を染める

女帝は、そんな彼を裏切り者とみなし、彼の弟分である男優を
抱き込み(ウソで洗脳し)、彼を殺す。

何とも虚無的な内容の映画ではあったが、物語の展開には
けっこう引き込まれた。



(終わり)


韓国映画と臨津江駅

2019年09月02日 |  〇映画・映画音楽

경의선  「京義線」 2012年   〇〇〇--
(783)



2012年に再公開されたインディーズ系のラブロマンス。


△臨津江駅は京義線の終着駅(映画より)

お互い心に深い傷を負った地下鉄の機関士の男と大学の非常勤講師の
女が、偶然、同じ京義線の終電で寝過ごしてしまい、深夜、雪深い
終点の臨津江駅で途方にくれる。


△臨津江駅で出会った青年と女性(映画より)

相手に自分と同じ匂いをかぎ取った2人は、近隣のホテルで一夜を
ともに過ごすことに
なった。

そして、他人には話せない苦しい身の上を打ち明け合あうことに
なった。



△ホテルに入った2人(映画より)

映画では、2人が肉体関係を持ったかどうかは描かれていないが、
少なくとも
その夜、2人は、お互いに心を開き、傷ついた獣が
お互いの傷をなめ合うように、
お互いの苦しみを理解した。

はたして、その夜以降、2人の関係がどうなったのか?

意地悪にも、映画は何も説明してくれない。

ただ、1年後、それぞれの人生をそれぞれの場所で前向きに生きて
いる
2人の様子を見せながら、映画は終わる。

何とも煮え切らない内容の映画であったが、映画のポスターには

길이 끝나는 그 곳에서 새로운 사랑을 만나다.
(道が終わるその場所で、新しい愛に出会う。)

とある。

どうでもいいことではあるが、「ヲタク」としては、終着駅で
出会った2人が、新しい
愛を育みながら、ともに支え合いながら
人生を歩んでいると想像
したいところだ。



(終わり)


14年前のハ・ジウォン

2019年09月01日 |  ┗注目女優

키다리 아저씨 「あしながおじさん」 2005年  〇〇---
(782)



2005年に公開されたラブロマンス。

父親を亡くし苦学していた美しい女性と、彼女の大学の学費などを
影で援助し支え続けた裕福な家の青年の悲恋の物語。


△あしながおじさんと主人公女性(映画より)

「あしながおじさん」という題名から明るいハッピーエンドを
連想したが、この映画の「あしながおじさん」(青年)は、記憶を失う
難病にかかり、命まで失ってしまう。

何とも悲しい結末だった。


△主人公女性を演じたのはハ・ジウォン(映画より)

ただ、それでもやはり、14年前のハ・ジウォンは魅力的だった。


△ハ・ジウォンは声もかわゆい(映画より)

映画の出来は別として、美しい女性を見ながら、韓国語の聞き取り
学習ができただけでもよしとしよう。


(終わり)