古代ギリシア人にとってここデルフィは重要な地であったようです。ひとつは世界の中心「大地のへそ」がここだと信じられていました。もう一つはアポロン神の神託が行われました。神託を媒介するのはピューティアーと呼ばれる巫女でこの土地の50歳以上の百姓女で神がかりになりあいまいなことを口走りました。そこで全ギリシア(当時のギリシアは範囲が広く遠くシチリアまでも含みます)から政治問題、商売、結婚、家庭問題などの神託を求めて多くの人がやってきました。政治家の中には自分の都合の良い神託を得るため賄賂を贈ったという話もあります。ソクラテスの有名な「無知の知」もこの神託に関係あります。しかしローマ帝国のキリスト教国教化政策による異教徒弾政策で381年ここは閉鎖されます。19世紀末のなりフランス考古学会によって発掘されます。
写真はここデルフィをすこし下から遠望したものです。