風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

ちょっと心配

2011年12月22日 | 詩吟
このところ、問題意識を持って、詩吟に取り組む人がまわりで、増えてきたように思います。
三段になると名前を頂くことになり、先の指導資格を受ける準備の段階に入ります。
自立する時期でもあり、そこに安住しないでさらに上を目指すのは、頼もしい限り。

ただ、一つ気になるのは、高さへの挑戦をテーマにしている方たちのことです。
高さをあげるには、ただ、高い音で練習することではないし、高い音が出ただけでなく、ゆとりを持った音を出すことが重要です。

今までの高さで吟じた時の声の伸びはあるか、息が苦しくなりすぎないか、頭高のアクセントのことばの最初の音をごまかしてないか、低音部が雑になっていないか。
自分の吟を録音し聞きなおし、自己満足に陥ってないか、厳しい耳で点検しながら練習を進める必要があるのではないかと思います。

高い声を出すことで、喉を詰めてしまう癖が出たりしていないか、息を上手に盗めているか、姿勢や顔が傾いたりゆがんだりしていないか。
頭で、音を高くするのではなく、体で音を出す、体に覚えこませる作業は、個々にやり方はあるでしょう。
しっかり考えて、ただ、高い音で吟じるのではないことに思い至って欲しい。

そして、自分の声帯では無理と判断したら、すみやかに音を元に戻し、本来のその高さを、もう一度体に覚えこませる必要があります。
あくまで、可能性を探り、声を出すための練習と思って取り鰍ゥるのが良いかと思います。
迂闊にやると、音程が狂うこともあります。

あるいは、どうしても高い音で吟をしたいとなるなら、姿勢、呼吸法、発声法を基礎からやりなおして、取り組む必要があります。

今までの、自然発生的な、声の出し方のままでは、巧まずして正しい発声法が出来ている人は別として、喉を痛めたり、せっかくの流れを変えてしまいかねません。

私自身、今、呼吸法を会得しようとしてやりきれて居ないのだから、何の助言もしてあげられないのだけれど、自分の体を楽器と考え、道具を十分にメンテナンスして、取り組んでくださいとしか、今はいえないのです。

問題意識ばかり先行していて、自信の切磋琢磨が付いていっていないのが、歯がゆい。

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