以前、オルティンドーの三枝彩子(歌の帆ブログhttps://utanoho.blog.jp/)さん
にお聞きしたことがあります。
『私には歌えない音程で、素晴らしいオルティンドーを詠う歌手がいます。』
その時は、草原で育ち、馬頭琴を伴奏に詠うのだからそんなこともあるのだろうと
なんとなく理解しました。
昨日、山田先生の横隔膜の話のつながりで、音程についてもお聞きしました。
ピアノの音階にはない間の音程の声もある。
先生は、整体とは離れた講義内容だったので、危うく聞き逃すところだった
そうですが、私がかつて言ったことを思い出したのだそうです。
私が語ったこととは、「微妙に外れた音程で吟じる人がいる。その方の詠う
音程のとらえ方について、2人で試行錯誤中です。」
そうなんだ!その人の出せる音階で詠えばよい。コンダクターの音程と違って
居ても良いのだ。
一音だけ外れるのと、全体が、半分いやもっと微妙なのかもしれないの音程の
違いは、違いではなかったのだ。
その人が表現する楽器に合った音程で、詠えばよい。
コンダクターは、サポートするのであって、それが正解ではないのだ。
二人以上で吟じるのではない、昇段試験も終了した、コンクールに出るのでもない。
Mさんは、楽しく吟詠したいのだ。
それなら、Mさんの音程で詠えばよいのだ。
今まで、水二と言う低い音程、しかも、音域がないという困難の中で、
ともすると暗くなりがちななかを今まで続けてこられたということは、
稀有なこと。
これからは、縛られないで自由に羽ばたいて、行けばよい。
吟詠後の会心の笑顔を見たい。ニヤリと笑うだろうか、ニコリと笑うだろうか。「やったー!」と叫ぶだろうか。
楽しみだ。
Mさん固有の高さでお詠いなさい。
模範吟詠を当てに出来ないのだから、人一倍苦労するかもしれませんが、
ここまで、何とかやってきたのだから、音階を読みながら、自分の楽器の
出せる音程で詠って、これからは楽しみましょう。
今までの苦労を帳消しにして、楽しみましょう。
前回の練習で私は、コンダクターに問いかけると、違うよと返事が
帰ってくるけれど、問いかけなければ問題はない。
と言うことは、あなたのその音程で、詠うしかないですねと、言ったなぁ。
自信はなかったけれど、楽しく吟詠するには、それが良い!と思ったのです。
昨日、音楽の専門家の講義から、山田先生を通じてそのことをお聞きして、
Mさんのこれからの吟詠のこたえが明確に出ました。
コンダクターに頼らないと。
その物差しのメモリーの目盛りの刻みがなかっただけなのだ。
私は、運よくコンダクターの刻みに合った高さで詠えただけだったのだよ。