台風で、里芋コーナーで2本倒れているものがありました。
時期も丁度いいので、それは収穫してしまうことに。
この里芋は台湾由来の芋頭(タロ芋)。
今年の春、お友達の天子さんから小芋を頂いて植えてみたものです。
(天子さん、ありがとうございました!!)
台湾由来の芋は以前2種類育てたことがありました。
どちらも親芋を食べる種類で、やや細長くて中が薄黄色のタケノコ芋系と、丸っこくて葉柄が赤い感じの芋。
黄色い方は幾分近いですが、台湾で典型的な芋頭とは違うものでした。
(これらは、冬期の種芋の保管に失敗して今はなくなってしまいました・・)
典型的な芋頭は、やはり親芋を食べる種類で、芋自体は紫の斑入り。加熱すると全体が薄紫色になります。
沖縄の田芋が近い種類ではないかと思っています。
頂いた芋はどんな芋か、とっても楽しみ!
さて、こちらが強風で倒れていた物件。
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親芋を食べる種類は、コブはなし。 でも親芋の芋らしさ(ふくらみというか長さというか)もあまりなく、あれれ?という形状です。 (肥料不足とかかもしれません)
そういえば、12年前(自分で畑をやる前)まるごと里芋をもらったとき、里芋がどんな風についているか初めて知りました。 それまでは里芋の上下も分かっていませんでした・・。
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葉っぱをむしると、芋らしくなってきました。 根っこ側に半分、茎側に半分、くらいの感じで芋が形成されています。 台湾で販売されているタロ芋は、もうちょっと縦長形状です。 肥料不足か、もしくは品種がちょっと違うのか・・?
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皮を剥いてみました。 この時点では、紫っぽい感じはあまりなし。
切ってみると・・・
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おおお! これはホンモノの芋頭みたい~。紫の斑入りになってる! 形状はやや小ぶり(短小)ですが、ほぼホンモノということで。
このあと加熱。 正式な加熱方法はよく分かりませんが、適当な大きさにカットし、数分茹で、そのあとは蒸す、という方法で加熱してみました。 台湾のタロイモは、粘りがあまりないホクホク系なので、ずっと茹で続けると煮崩れてしまいそうなので。
蒸しあがり~。
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点々と入っていた紫色の模様はなくなって、全体がぽわーんとした薄紫色に。 そして、香りがなんだかすごいです。 なんの香りかというと・・。 芋頭の香りなのですが、うーん、例えるならば、ジャスミンライス? バイトーイ(タイのお菓子などに香りづけに使う葉っぱ)? タイ料理店やタイのお菓子にありそうな香りがほわほわと漂います。
そのまま食べても、香りが濃厚でお菓子みたい。 根の側はホクホクで、茎の側はしっとり・ややねっとりです。 (これは日本のサトイモでも同じ傾向です)
ちょうどけんちん汁を作ったところだったので、日本のサトイモと風味はちょっと違いますが、入れてみました。
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(ああ、見栄えがよくない・・) このときは、広島の緋子さんから頂いた団子粉で作ったおだんご入りの、団子汁。 団子汁が広島の郷土料理というのは、緋子さんに教えて頂いて、初めて知りました。 お味噌は本当は白みそを使うようなのですが、うちにある九州の麦みそと米味噌を混ぜて使いました。
日本風の汁物の中でも、芋頭の香りと風味はきわ立っています。 お団子も、とても上質な米粉ともち米粉を使っているようで、芋頭に負けず、風味豊か。 ぱくん、と噛むとお米のさわやかな香りが口中に広がり、幸せな気持ちになります。
田舎の中学校の体育祭に、新体操日本代表強化選手と、ローザンヌコンクールに入賞したバレリーナが混ざっているような、きわだった風味。 (私の作ったけんちん汁の味が、私としてはまあ普通通りですが、いささか田舎臭い味で・・・。白味噌だったらまた違ったかなあ)
団子汁もいいけれど、甘党の私としては、芋頭も、広島のお団子も、何か甘いもの、ぜんざいやあんこと合わせたらもっと美味しかったかも、という印象です。 台湾にある、甘いハトムギ粥の具にするのもいいかも。
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とても美味しい芋なので、まずは小芋をちゃんと確保して、来シーズンに備えないと。
(このタイプのサトイモの小芋は、親芋にこぶのようにつくのではなく、にょろっと長い地下茎の先に細長い小芋がバラバラに出来ます。)
霜がおりる前に収穫して室内に確保しておかないといけません。
(玄関でも寒すぎるくらいかも。キッチンのどこかに・・?)
親芋は、なるべく美味しいうちに沢山食べよう。
(このあと、数日後にもう1株加熱しましたが、掘りたてほやほやですぐ調理した方が香り高い気がしました)
保存する場合は加熱後に冷凍かなー、やはり。
台湾みやげにある芋頭の饅頭(パイみたいなやつ)も作ってみたいです。
タイのタロイモプリン、カノム・モーケンも、この芋で作ったらすごく美味しそう。
・加熱後、角切りカットのまま
・加熱後、マッシュ
の両方で、小分けして冷凍してみようかな。
天子さま、緋子さま、ありがとうございました!!