採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

まるごと茹でレモンママレード

2018-02-23 | +ジャム・ピール(果物系保存食)

レモンママレードに光明が見えてきました!

これまで何回かチャレンジしたレモンママレードですが、皮の内側の白いところがドロドロと煮崩れてしまって、濁った感じのママレードになってばかりでした(例えば2008年12月のこの時とか)。
市販の、透明なジェリーの中に煮崩れていない皮が浮かんでいるような、あんなマーマレードとはかけ離れています。ペクチンを足せばああなるのかなあ、と思いつつも、レモンママレードは作らないまま、何年も。

最近はママレード作りは慣れた自己流でやることが多く、本をひもとくことは少なくなっていました。
が、未知の新素材、ビターオレンジ(橙)の加工について調べてみようと、ある保存食の本を読み返していたら、近くにレモンママレードについての記述が。
レモンを丸ごと茹でるんですって!

ビターオレンジも丸ごと茹でる方法を教わったことですし(Oxford marmalade)、レモンとオレンジ、両方とも、茹でる方法のママレードを作ってみよう。

一緒の鍋で茹でたら楽じゃない?とも思いましたが、何が起こるかわからないので別々の鍋で茹でることにしました。
丸ごと茹では、オレンジ(ネーブル)の輪切りコンフィやタンカンビネガー漬けのときにもやったことのある方法です。どちらの時も火力が強かったりすると皮がはじけやすくてデリケートで憂鬱な作業でした。今回またやるのはなんだか不安ですが、やるだけやってみよう。

レモンママレード

失敗すると貴重なレモンが勿体ないので、3個だけ。
(月下さん、ありがとうございました!)

表面に針で穴をたくさんあけてから茹でました。
皮が柔らかくなるほどまで茹でると、表面の黄色がやや薄くなり(ゆで汁に溶け出し)ます。ゆで汁は結構苦め。懸案の皮はじけですが、レモンの皮はタンカンなどよりずっと分厚いので全く問題ありませんでした。

レモンママレード

茹であがったレモンを冷ましてから切ってみると、皮が半透明に綺麗に煮えています。果肉はとろん、となってじょうのう膜は柔らかくなっています。
4分割し、芯と種を取り除いて、種のみとっておきました。

レモンママレード

刻んだレモンと、ゆで汁(刻んだ状態のレモンと同じ重さ)、そしてガーゼにくるんだ種を鍋に入れ、ここにレモンの2倍量の砂糖を投入!
(果実の2倍かと思うと耳から煙が出そうですが、レモン+水と同量と思えば少しはましかな。)
この状態で、すでにトロンとしてきました。成功の予感☆
味見して、ちょっと物足りない感じだったので、別途レモン汁を追加しました。

レモンママレード

翌日、種の袋を取り出してから、煮詰めて瓶詰。
なんか綺麗!
初めてレモンママレードらしいママレードができました!

レモンママレード

しっかり固まった透明感のあるジェリーに、煮崩れていないレモンの皮が浮かんでいます。
わーお、こんなのが作れるなんてびっくり~。

レモンママレード

実はビンによって固まり具合が違っていて、こっちのビンはちょっとゆるいのですが・・・。

とはいえ、レモンママレードに光明が見えてきました。この手法で次は量産かな!
(でもレモンの用途はほかにもあるし、勿体ないのでママレードはこれくらいにしておくかな・・・)

 


■■レモンママレード
■材料
レモン 太い針や竹串などで表皮部分に穴をあけておく。果肉には貫通しないように。

砂糖
レモン汁

■作り方
(1)レモンをちょうどぴったり並ぶサイズの鍋に並べる。ひたひたよりやや多めの水を加え、落し蓋をして、弱めの火で皮が柔らかくなるまで茹でる。
(最初のうちは、針穴から空気がポコポコでてきて面白い)
(2)柔らかくなったら、レモンを取り出して冷ます。(今回はお湯から取り出して冷ましたが、お湯につけたまま冷ましてもいいのだろうか?)ゆで汁はとっておく。
(3)扱える温度になったレモンを4等分にカットし芯と種を取り出す。種はとっておく。
皮と果肉は刻み、重さをはかる。
(4)果実と同じ重さのゆで汁を計り、果実とあわせる。「果実+ゆで汁」と同量の砂糖を入れる。
種はガーゼに包んで縛ってここに入れる。この状態でひと晩おく。
(5)翌日、種の袋を取り出してよく絞り、絞り汁は鍋に戻す。味見してみて、好みでレモン汁を追加。
ちょうどよい濃度になるまで煮詰め、瓶詰して出来上がり。

■メモ
・レモンの皮はえらいこと苦いので、晒さないでママレードを作るとは考えたこともなかったが、今回のこの方法で、耐えられないほどに苦みが気になるというほどでもない。
果実と同量の水で希釈されているせいかな?
・果実と同量の水を使うと、出来上がり分量がとっても増える。カサ増ししたい場合はそれでもいいが、私はどちらかというとコンパクトにおさめたいので、果実の0.7倍くらいでもいいかもしれない。
・フルーツの量に比べ、煮詰めることになるママレードの量が多い(水を加えて2倍に増えているのだから当然だが)。いつもの分量の果実を加工しようとすると、煮詰め作業は2回に分けてやる必要があるのでそのつもりでいること。

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