WPCの基調講演は、東大坂村健教授の「実用化に進み始めたユビキタス・コンピューティング」で始まった。
昨年までは、まだ、トロンの話をしていたが、今回は、オーストリアのタスマニア州政府の協力で、医療関係などuIDの実証実験が始まったと言う話から、uIDコードの世界標準への動きについて、ユビキタス・コンピューティングについて熱っぽく話していた。
余程日本社会のアメリカ偏向の傾向に苦労しているのか、毎回、「米国が、米国が、と言うのはやめましょう」と説く。
今回も、巷で世界標準であると思われているウオールマートが推進しているEPCのバーコードシステムと対比しながら、坂村教授達がe-engineフォーラムで進めているuIDが如何に汎用性のあるユビキタス・コンピューティングの将来像であるかを語ったのである。
EPCのバーコードシステムは、13桁の数字の中に、国、会社、品種、チェックデジットを示す数字が入っていて、貼り付けられたそのものを正確に示す「意味コード」である。
キャパシティが小さいので多くの情報を収容できない。
一方、uIDシステムは、RFIDなどのチップには、個別のものの識別番号が付いているだけだが、同時にチップにアンテナが付いていて、ネットワークで他のコンピューターに接続しているので詳しいバック情報でサポートされているのだと言う。
バーコードの方は、印刷すれば済むが、RFIDのチップなどの場合は、チップにアンテナを付けて、必用によっては電源までつけなければならないのでコストがかさむのが難点だと言う。
しかし、サイズは、128ビットで、10進法の38桁、地球上の森羅万象に番号を打っても大丈夫だと言う。
ユビキタス・コンピューティングの目的は、人間の生活空間の「状況」、即ち、ヒト、モノ、場所のコンテクストを、人間の意識の負担を懸けずに細かく認識し最適制御することである。
そのために、モノや場所を認識する為に、唯一無二のユニークな個別番号を付けたRFID,アクティブチップ等を貼り付ける。
そして、このuIDコードを、コード・リーダーで読み取ってその番号を得て、電話帳役のサーバーを引き、個々のサービス・サーバーに繋いで情報を取る。
従って、uIDコードは、ネットワークに繋がって始めて意味が分るのであるが、その為にあらゆる所で活用が可能となり、正に、汎用技術であり、パブリック・インフラなのである。
uIDシステムを実用化するために、あらゆる所で実証実験が行われている。
自律移動支援プロジェクト~道路にチップを埋め込んで目の不自由なヒトを誘導する、或いは、道路わきに埋め込んで置いて観光案内を放送する。
食品トレーサビリティプロジェクト~野菜や肉類などその生育情報を含めて消費者の手に届くまでの情報をチップに収容等など。
薬品トレーサビリティプロジェクト~薬品情報のみならず、例えば、飲み合わせの危険察知情報等もトレース。
成果物流、倉庫内位置管理、農薬ナビ、ETC
坂村教授は、コンビニで買った弁当の玉子に問題あり、食べないように、と言った連絡が携帯に架かって来る様にしたいのだと言う。
便利だけれども、ヒューマニズムと言わないまでも、プライバシーの尊重と人間の尊厳を守る為に、ヒトには絶対にuIDコードはつけないとも言う。
中国にも、韓国にも、そしてアジアの各地から、ヨーロッパ、アメリカにも、uIDの同調者が広がっており、t-engineフォーラムが拡大し続けていると言う。
狭量な日本国内でも、たたきにたたかれたトロンの坂村教授のグローバルスタンダードを目指す壮大な挑戦である。
グローバルスタンダードについては、坂村教授の卓見と素晴しい解説が、新著「グローバルスタンダードと国家戦略」に書かれているが、これについては稿を改めたい。
昨年までは、まだ、トロンの話をしていたが、今回は、オーストリアのタスマニア州政府の協力で、医療関係などuIDの実証実験が始まったと言う話から、uIDコードの世界標準への動きについて、ユビキタス・コンピューティングについて熱っぽく話していた。
余程日本社会のアメリカ偏向の傾向に苦労しているのか、毎回、「米国が、米国が、と言うのはやめましょう」と説く。
今回も、巷で世界標準であると思われているウオールマートが推進しているEPCのバーコードシステムと対比しながら、坂村教授達がe-engineフォーラムで進めているuIDが如何に汎用性のあるユビキタス・コンピューティングの将来像であるかを語ったのである。
EPCのバーコードシステムは、13桁の数字の中に、国、会社、品種、チェックデジットを示す数字が入っていて、貼り付けられたそのものを正確に示す「意味コード」である。
キャパシティが小さいので多くの情報を収容できない。
一方、uIDシステムは、RFIDなどのチップには、個別のものの識別番号が付いているだけだが、同時にチップにアンテナが付いていて、ネットワークで他のコンピューターに接続しているので詳しいバック情報でサポートされているのだと言う。
バーコードの方は、印刷すれば済むが、RFIDのチップなどの場合は、チップにアンテナを付けて、必用によっては電源までつけなければならないのでコストがかさむのが難点だと言う。
しかし、サイズは、128ビットで、10進法の38桁、地球上の森羅万象に番号を打っても大丈夫だと言う。
ユビキタス・コンピューティングの目的は、人間の生活空間の「状況」、即ち、ヒト、モノ、場所のコンテクストを、人間の意識の負担を懸けずに細かく認識し最適制御することである。
そのために、モノや場所を認識する為に、唯一無二のユニークな個別番号を付けたRFID,アクティブチップ等を貼り付ける。
そして、このuIDコードを、コード・リーダーで読み取ってその番号を得て、電話帳役のサーバーを引き、個々のサービス・サーバーに繋いで情報を取る。
従って、uIDコードは、ネットワークに繋がって始めて意味が分るのであるが、その為にあらゆる所で活用が可能となり、正に、汎用技術であり、パブリック・インフラなのである。
uIDシステムを実用化するために、あらゆる所で実証実験が行われている。
自律移動支援プロジェクト~道路にチップを埋め込んで目の不自由なヒトを誘導する、或いは、道路わきに埋め込んで置いて観光案内を放送する。
食品トレーサビリティプロジェクト~野菜や肉類などその生育情報を含めて消費者の手に届くまでの情報をチップに収容等など。
薬品トレーサビリティプロジェクト~薬品情報のみならず、例えば、飲み合わせの危険察知情報等もトレース。
成果物流、倉庫内位置管理、農薬ナビ、ETC
坂村教授は、コンビニで買った弁当の玉子に問題あり、食べないように、と言った連絡が携帯に架かって来る様にしたいのだと言う。
便利だけれども、ヒューマニズムと言わないまでも、プライバシーの尊重と人間の尊厳を守る為に、ヒトには絶対にuIDコードはつけないとも言う。
中国にも、韓国にも、そしてアジアの各地から、ヨーロッパ、アメリカにも、uIDの同調者が広がっており、t-engineフォーラムが拡大し続けていると言う。
狭量な日本国内でも、たたきにたたかれたトロンの坂村教授のグローバルスタンダードを目指す壮大な挑戦である。
グローバルスタンダードについては、坂村教授の卓見と素晴しい解説が、新著「グローバルスタンダードと国家戦略」に書かれているが、これについては稿を改めたい。