10年程前に、蘇州に来た時には、個人のツアーを頼んだので、拙政園や寒山、虎丘などと言った蘇州観光のトップ歴史的遺産などを訪れた。
しかし、今回は、パックツアーに参加したので、幸か不幸か、違った蘇州の観光地を訪れることとなり、興味深い体験をした。
先日の山塘街など、見たいと思っていた運河沿いの旧市内の雰囲気を味わえたし、歴史的遺産としては、清時代末期の耦園や呉の時代に起源を持つ蘇州城の面影を残す盤門など、前とは違った蘇州を見ることができたのである。
まず、耦園だが、上海ナビによると、
”蘇州の倉街エリアの古典園林。世界遺産の蘇州園林のなかの一つで、1876年に造られた。持ち主は清代の蔵書家・沈秉成。最愛の妻とともに過ごす私邸として造られたため、数ある蘇州の庭園のなかでももっともロマンチックなデザインといわれる。建築物や、屋内に飾られた書画など専門家の評価も高い。”
中国一の庭園で豪華な拙政園と比べれば、規模も小さいし、質素な感じがするためか、 観光客が少なくて、十分に観賞することができた。
次の写真は、庭園へのアプローチである。
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日本には、京都などの古寺の名園や江戸を中心に存在する豪華で素晴らしい大名庭園などが有名だが、中国では、皇帝の庭園は別格として、やはり、科挙の国で、この耦園のように高級な役人が作り上げた私有の名園が、蘇州などには多いようである。
玄宗皇帝や楊貴妃の時代だが 李白や杜甫の漢詩を読んでいると、、必死に仕官を求めながら不運や挫折した苦い思いを創造の世界に託しているのだが、役人たちの教養や知的水準の高さは抜群で、真善美の追求、ことに、美的世界での奥深さが、このような庭園の創作にも影響しているのであろう。
やはり、庭園の核となっているのは、太湖石など、異形の石で、日本の名園の庭石と、大きく色形が変わっているのが面白い。
また、庭木にしても、日本の木は、綺麗に形が整えられて剪定が行き届いているのだが、中国の場合には、どちらかと言えば、自然な樹形を愛でて植栽をしている感じである。
池や橋、庭園内の建物など、大分雰囲気が違っていて、日本の名園の風景に慣れた私には、美しいと思っても、何となく違和感を感じている。
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建物だが、この庭の持ち主は、大変な学者であり蔵書家であったと言うことで、大きな書庫があり、書画骨董もそれなりに立派なものだったと言う。
それに、夫婦の憩いの時間を大切にした庭だと言うのだが、サロン的な要素もあったのか、接客用と思える立派な建物もある。
李白や杜甫の詩には、このような地方の名士などの館や、楼での酒宴や憩いをテーマにしたものが多く残っているのだが、このような士大夫の交わりや交流が盛んであったのであろうと思われる。
そんな雰囲気を醸し出す庭園で、中国の教養人の趣味や嗜好の高さを垣間見た思いで興味深かった。
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しかし、今回は、パックツアーに参加したので、幸か不幸か、違った蘇州の観光地を訪れることとなり、興味深い体験をした。
先日の山塘街など、見たいと思っていた運河沿いの旧市内の雰囲気を味わえたし、歴史的遺産としては、清時代末期の耦園や呉の時代に起源を持つ蘇州城の面影を残す盤門など、前とは違った蘇州を見ることができたのである。
まず、耦園だが、上海ナビによると、
”蘇州の倉街エリアの古典園林。世界遺産の蘇州園林のなかの一つで、1876年に造られた。持ち主は清代の蔵書家・沈秉成。最愛の妻とともに過ごす私邸として造られたため、数ある蘇州の庭園のなかでももっともロマンチックなデザインといわれる。建築物や、屋内に飾られた書画など専門家の評価も高い。”
中国一の庭園で豪華な拙政園と比べれば、規模も小さいし、質素な感じがするためか、 観光客が少なくて、十分に観賞することができた。
次の写真は、庭園へのアプローチである。
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日本には、京都などの古寺の名園や江戸を中心に存在する豪華で素晴らしい大名庭園などが有名だが、中国では、皇帝の庭園は別格として、やはり、科挙の国で、この耦園のように高級な役人が作り上げた私有の名園が、蘇州などには多いようである。
玄宗皇帝や楊貴妃の時代だが 李白や杜甫の漢詩を読んでいると、、必死に仕官を求めながら不運や挫折した苦い思いを創造の世界に託しているのだが、役人たちの教養や知的水準の高さは抜群で、真善美の追求、ことに、美的世界での奥深さが、このような庭園の創作にも影響しているのであろう。
やはり、庭園の核となっているのは、太湖石など、異形の石で、日本の名園の庭石と、大きく色形が変わっているのが面白い。
また、庭木にしても、日本の木は、綺麗に形が整えられて剪定が行き届いているのだが、中国の場合には、どちらかと言えば、自然な樹形を愛でて植栽をしている感じである。
池や橋、庭園内の建物など、大分雰囲気が違っていて、日本の名園の風景に慣れた私には、美しいと思っても、何となく違和感を感じている。
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建物だが、この庭の持ち主は、大変な学者であり蔵書家であったと言うことで、大きな書庫があり、書画骨董もそれなりに立派なものだったと言う。
それに、夫婦の憩いの時間を大切にした庭だと言うのだが、サロン的な要素もあったのか、接客用と思える立派な建物もある。
李白や杜甫の詩には、このような地方の名士などの館や、楼での酒宴や憩いをテーマにしたものが多く残っているのだが、このような士大夫の交わりや交流が盛んであったのであろうと思われる。
そんな雰囲気を醸し出す庭園で、中国の教養人の趣味や嗜好の高さを垣間見た思いで興味深かった。
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