熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

旅で買った人形たちの思い出

2020年10月22日 | 海外生活と旅
   リビングのフローリングの張り替えで、飾り棚を移動するために、中のものを全部出して、工事終了後に、入れ替えた。
   何も変った作業ではないのだが、この飾り棚の中には、雑多なものが入っていて、それも、何十年間もの我々の人生の残照というか蓄積というか、残されてきた思い出が充満したものなのである。
   勿論、作業は、殆ど家内がやったのだが、一つ一つに思い出が籠もっていて、棚に並べながら、懐かしさが込み上げてきて、中々はかどらない。
   食器類やガラス器などは、ダイニングルームの飾り棚に収納していて、このリビングルームの棚には、陶器や木製の人形というかフィギュアを雑多に並べてある。
   特に、取り立てて上等なものでも高級なものでもないのだが、海外旅行で、旅の徒然に買い求めたその土地の土産もの、殆どはヨーロッパが主体である。
   海外を含めても、何度も宿替えをしており、その度毎に壊れたり処分したり、また、先の3.11の大震災で多くをなくして、これらは思い出の品の一部分なのであるが、喜怒哀楽の海外生活を送ってきたので、それだけに、それぞれの人形そのものが、懐かしい思い出を反芻してくれるのである。

   もう、半世紀くらいも前になるが、米国留学中に、パリ在住の留学生がチャーターした格安の里帰りパンナム便に便乗して貧乏家族旅行で買ったイタリアの陶器人形が、これ、
   

   この時、ホテルの売店で売っていた二人の老人の人形が欲しかったのだが買えなくて、ずっと、後にフィレンツェで偶然見つけて買ったのが、次の人形、
   少しずつ増えていった。
     
   

   イタリアのフィギュアは、流石に芸術の国で、陶製も木製も、非常に精巧で美しい。
   先の陶製人形も、限定品で、確か作者のサインが刻印されてナンバーが打たれていて、もう、骨董でしか手に入らない。
   ここには、長女に託したのでイギリスのフィギュアはないのだが、イギリスは勿論、ドイツもオランダも、何処の国の民芸品的な作品も、作者が亡くなると同じものは製作し続けられないので、今では、探そうと思っても見つからないし、殆ど取得できない。
   バーバリーやアクアスキュータムなど、相も変わらず、何十年も同じ仕様で製作するなど、伝統を重んじて維持するイギリスでさえ、10年も経てば、かってあった精巧で美しい民芸品のフィギュアや人形を手に入れるのさえ至難の業となる。
    
   もう一つ、感激したのは、イタリアの小さな木製の人形(ANRI ナンバー刻印の限定版)で、最初に手にしたのは、アムステルダムのホテル・オークラの売店での次の人形、
   これも増えていった。
   
   
   

   イタリアついでに、何度か訪れているベネチアのガラス人形、
   3センチくらいのミニチュアのオーケストラ楽団の人形だが、すぐ壊れるので満身創痍で何度スコッチのお世話になったか、
   ベネチアで面白いと思ったのは、腰掛けスタイルのマスクをつけた人形、
   
   
   

   ドイツのゴーベル、
   スペインのリアドロや、デンマークのロイヤル・コペンハーゲン、
   それに、素朴なチェコのボヘミアのガラス人形、
   ブラジルやパラグアイ、アジアなどの人形は大ぶりで、一寸収容できないのだが、とにかく、半世紀以上、あっちこっち歩いてきたので、壁に掛かったり、部屋の片隅などに、思い出の品が結構並んでいる。
   
   
   
   
   
コメント
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