熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

アメリカ大統領選挙テレビ討論会

2020年10月23日 | 政治・経済・社会
   22日のアメリカ大統領選挙テレビ討論会について、日経は、
   ”米テレビ討論会、バイデン氏が勝者53% CNN調査”と報じた。
   米CNNテレビの世論調査によると、22日の大統領選のテレビ討論会について53%が民主党候補のバイデン前副大統領を勝者にあげた。共和党候補のトランプ大統領は39%にとどまったが、9月末の前回討論会に比べると11ポイント上がった。と言うのである。

   今夜10時のNHK BS1「国際報道2020」で、これまでの大統領選挙で当選者を的確に予測した米国学者二人の予測では、見解が分かれていた。
   バイデンを予測した学者は、重要項目12のうち、トランプは7項目×なのでダメだとし、もう一方の学者は、予備選挙で最初のニューハンプシャーで一位にならなければ大統領になれないというジンクスがあるのだが、バイデンの得票率が最低位であり、また、民主党の選挙結果趨勢が下降局面なので、トランプが勝利すると予測していた。
   いずれにしろ、世論調査の予測結果は、当てにならない、信用できないとの見解であった。
   しかし、今回の選挙は、選挙前投票が進んでおり、候補者を決めていない浮動票が非常に少ないと言うことであるから、殆ど、趨勢は決まっているという情報もあり、トランプの民主主義拒否の醜い政争が、どのような展開を見せるのか、アメリカの真価が問われるような気がしている。

   私は、元々、民主党支持であって、はるかに、リベラルな民主党の政治経済社会政策を推進して、アメリカ社会の成長発展を起動修正しない限り、アメリカの民主主義も健全な市場主義経済も守れないと思っているので、益々、右傾化して、アメリカ ファーストで、孤立化して行くトランプ政策にはついて行けない。これまでも、この考え方で、このブログを書き続けてきた。
   したがって、討論の内容については、新鮮味があれば別だが、殆ど既知であり、バイデンに失点がないことを意識して観ていた。

   私の最大の関心事は、温暖化・環境問題である。日経のその部分の記事を引用させて貰うと、
   気候変動】
トランプ氏 温暖化ガス排出量は直近35年で最も少ない。中国やロシア、インドを見てみろ。どれだけ汚染されているか。(地球温暖化対策の国際枠組み)パリ協定のために雇用や企業を犠牲にはしない。
バイデン氏 気候変動は人類への脅威だ。ハイウエーに電気自動車の充電所を設置し、多くの建物や住宅を省エネにする。私の気候変動対策は多くの雇用を創出する。パリ協定に復帰し、中国に合意を守らせる。
トランプ氏 バイデン氏らの政策は100兆ドルかかる。
バイデン氏 どこからその数字を思いついたのか。

   今回の討論会で、バイデンは、化石燃料削減のために、石油産業への補助金を削除すると「失言して」、トランプに、「石油業界を潰すと言った」と揚げ足をとられて、激戦州の有権者獲得にマイナスとなる失態を犯したのだが、トランプにしてみれば、石油産業の維持は業界と雇用を守る最前線であり、化石燃料の使用をストップして地球温暖化を阻止しなければ、宇宙船地球号を危機に追い込むという常識の片鱗さえ欠如しているのである。

   トランプについて、全く解せないのは、バイデンの政策を、ことごとく、社会主義だと批判しているのだが、これが社会主義なら、アメリカのリベラルな福利厚生重視の政治経済社会政策など、その最たるもので、ワシントン・ポストが報じる嘘2万回のトランプだから、知性教養を斟酌しても、暴言も甚だしいと思っている。
   パリ協定破棄、オバマゲア排除、自由貿易の否定、・・・挙げれば切りがないが、歴史の歯車を、強引に逆回ししており、地球温暖化政策一つをとっても、国際秩序や地球環境を無茶苦茶にしているように思えて仕方がない。four more years だと、危険極まりない。
   日本経済にとっては、トランプの方が良いと言う観測もあるが、そして、必ずしも、バイデン候補の政策に総て賛同するわけではないが、アメリカ政権の交代を期待したいと思っている。
コメント
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