熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

アメリカ大統領選挙・大詰め

2020年11月07日 | 政治・経済・社会
   今朝起きて、ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストのHPを開いても、アメリカ大統領選挙の結果は未定であったが、昨日、予報したように、ジョージアとペンシルベニアで、バイデンが躍進して、トランプを追い抜いた。
   予想外であったのは、WSJやAP,FOXなどが確定報道していたアリゾナで、トランプが追い上げてきて、バイデンとの票差が、縮まって来たことである。

   NYTの記事を見ていると、非常に興味深いことが分って、以後の選挙結果の趨勢がほぼ分ってくる。
   ペンシルベニアを例に取ると、
   参考になるのは、第2表と第3表で、郡単位で、開票結果が表示されていて、これらは、大票田のフィラデルフィアとピッツバーグで、得票数と開票率が分るので、ほぼ、以降の得票数が推測できる。
   第4表は、票田の規模が丸の大きさで表示されている。青はバイデン、赤はトランプである。
   第5表は、不在者投票の大きさとその予測で、
   いずれの指標からも、今後の開票が、都市部の不在者投票分だと考えれば、いかに、バイデンが優位であるかは良く分かる。
   最後の表は、投票者のバックグラウンド分類で、アメリカの現在の世相や分断が分って興味深い。
   
   
   
   
   
   

   ジョージアについても、バイデン優位であるが、僅差なので、数え直すと言うことなので、この結果を待つことにして、分析は、省略する。

   ここでは、もう決まっているじゃないかと言った口ぶりで、ペンシルベニアとネバダとアリゾナについて書いているNYTのNate Cohnの記事に触れて置きたいと思う。

Pennsylvania
   金曜日時点のバイデンの票差は、19500だが、未開票分の10万票は、これまでバイデンが4分の3を取った郵便投票分を含めた不在者投票分であり、その4分の1はピッツバーグのアルゲニー郡であるから、Mr. Biden’s clearest path to victoryであって、There’s no obvious path to victory for Mr. Trump in the stateだと言う。
   なぜ、主要メディアが、バイデンの勝利を報じないのか、それは、ペンシルベニアの票差が0.5%以下なら再集計すると言うハードルをクリアして、それ以上バイデンがリードを確立するのを待っているからであり、また、有効投票者なのか確認未定の仮投票の10万前後の殆ど民主党支持者の票の処理やその推移、投票日当日異常に膨大な数の共和党支持者の投票によって混乱するなど、容易に結果が出そうにないことを危惧しているのであろうと言う。
   興味深いのは、ペンシルベニアが長引くのなら、ネバダとアリゾナで決着をつければ良いではないかと言っていること。
   これは、かなり前からの予想で、私も、それで、決着がつくと思っている。

Nevada
   バイデンは、2%差を維持しており、未開票分の多くは、ラス・ヴェガスのあるクラーク郡であるから、バイデン優位だと言う。
   票差は拡大して、22,600 。
   
      

Arizona
   アリゾナは、バイデン勝利と目されていたが、トランプに追い上げられて、未開票分14万票で、その差は、29,860 人。
   しかし、残っている票の大部分は、フェニクスのあるマリポカ郡であり、バイデンが逃げ切れると言っている。
   この州は、元々レッド・ステートなので、ダブルスタンダードのトランプは訴訟していないので、決まれば、すんなりと行くはずである。
   トランプが負ければ、嫌い抜いて逝かせたマケインの祟りだと揶揄されようか。
   
   
   
   今や、ワシントン・ポストのヘッド・タイトルは、
   Biden inches closer to victory as Trump’s chances fade
   いずれにしろ、主要メディアが、結果を承認して報道することが先で、いつになるか、早い方が良く、
   バイデンが、勝利宣言をすれば、暴動が起こったとしても、世界の良識が、秩序を回復してくれると思っている。
   それが、法と秩序の世界である。

   しかし、私には、このアメリカは、若かりし頃の学び舎の故郷であって、偉大で崇高な思い出の数々はひとときも脳裏を離れたことがなく、トランプも仰ぎ見ていたはずのベンジャミン・フランクリンの銅像を思い出すと、涙がこみ上げてくるほど懐かしい。
   アメリカに幸あれと、心から祈っている。
コメント
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