熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

体力の衰えを感じる時

2020年12月06日 | 生活随想・趣味
   後期高齢者になってから、加齢の徴候であろう、一気に体力の衰えを感じ始めた。
   真っ先に衰えるのは、「歯目足」または「歯目○○」だと聞いたことがある。

   一番気になっている衰えは、足である。
   脊柱管狭窄症になって、足腰が痛くなって苦痛を感じているという事もあるが、これは、エゴスキュー体操でかなり改善したのと、痛みが止まると普通に歩けるので、特に、障害だと言うことにはならないであろう。
   問題は、歩く速度が遅くなってきたことと、以前ほど、歩く距離を伸ばせなくなってきたことで、孫娘の幼稚園への送り迎えをしているのだが、走られれば追いつけないという事である。
   バス停へ駆け込むことくらいは、まず出来ても、最近では走ったことがない。
   それに、階段の上り下りは、大事を取って手摺りを使うことが多くなった。
   まだ、ステッキを使うほどではないので、随分前に買ったが埃を被っている。
   30分や一時間くらいの散歩は、普通にやれているが、鎌倉のようにアップダウンが激しいと、昔のように、距離は伸ばせなくなった。

   今は、コロナの心配があって、遠出は出来なくなっているのだが、これまでのように、一日中、野山を歩いて古社寺散策が出来るのかどうか、一寸、考えている。
   しかし、孫娘の幼稚園の送り迎えが済む2022年の春には、このブログの「ニューヨーク紀行」の再現、フィラデルフィアの母校へのセンチメンタルジャーニーとニューヨークでのMETなど文化鑑賞三昧のアメリカ旅に出たいと思っている。

   目は、若いときから近眼なので、ずっと、メガネを使っているが、最近では一つのメガネでは調整がつかず、遠中近、すなわち、常用メガネ、パソコン用、読書用の三つを使い分けている。
   幸いなことに、何時間続けても、読書には苦痛を感じないし、観劇など普通に舞台が見えるので、目で不自由することはない。

   歯は、随分前に右下の大臼歯を1本抜いただけで、無傷で、老年まで過ごし、虫歯の親知らずを3本抜いたくらいで、「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という8020運動を十分クリア出来たが、最近になって、歯が欠けたり虫歯になったりして、時折歯医者にお世話になっている。

   「歯目○○」の○○については、年相応と言うことにしておこう。
   体の方はそれなりとしても、心や精神面では現役であるのが面白い。

   余談だが、歳を真っ先に実感したのは、紙こよりをよれなくなったこと。
   すなわち、指紋が消えてしまったのである。
   本のページを捲りづらくなったり、プラスチックの袋を開けにくくなったり、・・・とにかく、指紋の有り難さを思い知った。
   それから、もう一つ、最近感じ始めたのは、髪の毛の伸びが異常に遅くなったことで、これまでのように頻繁に散髪屋へ行かなくなったこと。
   しかし、不思議なもので、白い髭だけは今までのように伸びるので、孫娘の幼稚園の送り迎えの関係上剃り続けている。

   しかし、やはり、一番気になるのは、「頭の老化」。
   先に引用した帚木 蓬生 著「老活の愉しみ」では、
   歳を取ると第一の変化は、知能の低下で、加齢につれて低下するのは、単純な記憶と動作記憶で、知識や一般常識、判断力は、高齢になっても維持される。
   第二の変化は、記憶で、最も低下しやすいのは、展望記憶(これからやるべきことや予定の記憶)エピソード記憶(出来事の記憶)、時間順序記憶で、逆に、意味記憶(単語を聞いて意味を引き出す記憶)、手続き記憶(手や身体が覚えている記憶)過去の記憶は、老化による影響を受けにくい。ということである。
   難しいことはともかく、記憶力が著しく衰えたのは身に染みていて、ほんの少し前の出来事でも忘れてしまうし、人の名前など中々思い出せないし、人との会話で、「あれ、あの、あれだよ」と言う表現が多くなった。
   逆に、過去のことは良く覚えていて、忘れていた嫌な記憶ばかり頭に浮かんできて、苦痛を感じることが多い。
   尤も、私の場合、若いときから物忘れが激しかったので、今も同じだと言うことで、それ程心配はしないことにしている。

   自分の判断で何だが、このブログも適当に書き続けているし、かなりの程度の専門書にも対峙できるし、少し前の頭のMRI検査で、先生から問題ないと太鼓判を押されたので、認知症の心配はないと思っている。
   とにかく、日々是好日、健やかに暮らせている幸せに感謝あるのみである。
コメント
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