2年生の研究授業「どきどき わくわく まちたんけん」

(画像は授業記録のマインドマップです)

今日は校内の授業研究会でした。
2年生の生活科、指導するのは2年目の若手女性教員。

授業は、学級のフィリピン出身の保護者の方々をゲストティーチャーにお招きして、フィリピンの学校や遊び、文化について学ぶこと。そしてその学びを共有することで生まれる「かかわり」によって、自分や友達の良さを感じることができていました。


今日の授業はとても素敵な内容でした。

まずは担任からクイズ。
「この国旗はどこの国のものでしょう?」
「先生が来ている服はフィリピンの服なのですが、いったい何で作られているものでしょうか?」
このクイズになった服、結婚式の時に男性が着る服らしいのですが、パイナップルの繊維で編まれているそうで、それだけでも子どもも参観している教員もビックリです。つかみは完璧!!!

次の指示が彼女の教師センスを象徴していました。
「人の話を聞くときの注意は何でしたか?」
「はい、耳でしっかり聞くことです。」
「目で話している人を見ることです。」
「口はおしゃべりをしたりしないことです。」
「心で聞くことです。」
というように五感に関連させて話を聞く姿勢を身につけさせている。2年目の教員になかなかできることではないと私は思います。同じ学年のベテランの先生の指導がとても良いのと、彼女が指導を素直に受け入れて、さらに実践に移せる人なのでなせる技だと思いました。


ゲストティーチャーに来てくださった保護者の皆さんは、緊張しながらもとても楽しそうに子ども達にかかわってくださいました。フィリピンの学校のこと、子ども達が日常的にしているゲームを紹介してくださり、ゲームは実際に教えてくれました。

「ピテック」
輪ゴムを使ったおはじき遊び。自分の輪ゴムが相手の輪ゴムの上に乗ったら自分のものにできる。それをつなげていって、次にゴム飛びやゴムを使った遊びに発展させていくこともOK!
日本でも流行らせましょうか!!!休み時間向上委員会を作ってね(笑)

「ブーラックラック」
みんなで輪になって手をつなぐ。みんなで歌を唱う。真ん中に一人が入ってダンスを踊りながら並んでいる人一人一人順番に回っていく。歌が終わったときに当たった人がダンスを踊る役と交代して真ん中に入って踊る。


協議会では子ども達の気づきや、ゲストティーチャーの思いが話されました。

「子ども達は『ブーラックラック』って、日本の『ひらいたひらいた』みたいだね!」と言っていました。私たちは『かごめかごめ』と同じかなと大人の感覚で冷静に分析していたけど、子ども達は素直な感性で『ひらいたひらいた』と言い出していた。この感じる心を大切にしていきたいです。」

「ゲストティーチャーの皆さんは、日本の子ども達にフィリピンの文化を紹介することができてすごく嬉しかったと言っていました。慣れない異国で、自分達のことを認めてもらえたという喜びが大きかったようです。言葉があまり分からなかったので、これまで学校にもなかなか来ることができなかったのですが、この授業を通して学校に来やすくなったようです。」


今回の授業はこうした異国文化を通した「かかわり」が、子ども達だけでなく外国出身の保護者の皆さんとも結びつきを深めたわけです。素晴らしいではないですか。生活科の目標である「かかわり」を通して自分の良さや町の人々の良さに、大人も子どもも気づくことができたのです。


協議会でもうひとつ井上が心から感心した発言がありました。
それは、特別支援の先生の発言でした。

「『かかわり』ということが生活科の目標になっているけれども、その『かかわり』から何が生まれたのかをしっかり見ていくことが大事だと思います。」

(確かにそうだ!私が言ったことを一歩深めてくれた!)と井上、思わずニコッとしていました。双方向性の発言で協議を深めるのが研究ですからね!!!

良い授業を参観して、実のある協議会ができて、うちの校内研も捨てたものじゃないぞ!と嬉しくなりました。


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清水 保徳,和井内 良樹
明治図書出版

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