本の紹介

海のいのち (えほんはともだち―立松和平・伊勢英子心と感動の絵本 (25))
立松 和平
ポプラ社

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スノープリンス 禁じられた恋のメロディ (角川つばさ文庫)
文:百瀬 しのぶ
角川書店(角川グループパブリッシング)

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卒業前の最後の授業に全力投球しました。

光村図書6年国語の教科書にある『海の命』という教材を8時間かけて細かく読解していきました。ひとつひとつの語句にこだわりにこだわり、著者である立松和平さんが「この句読点をどういう効果をねらって使っているのか」というところまで考えるような授業をしました。

最近の国語の教科書指導はそういう細かい指導をするようにできていないので、文学教材の読解にかける時間の割り当てがとても少なくなりました。その分、コミュニケーション能力を高めたり、スピーチの力を高めたりという内容が増えました。

しかし、日本語を指導するわけですから、教材を細かく分析して読解していく活動も必要なのではないかと私は思っています。その活動の中に、子どもたちが様々な能力を伸ばしていける指導を盛り込んでいけばいいのではないかと思います。


今回の授業の最後に子どもたちが振り返り感想で書いたことが象徴的でした。ほとんどの子が以下のような内容のことを書いていました。

「今回の授業のように、文章の中の言葉のひとつひとつをくわしく考えていくことがすごく新鮮でした。」

「国語辞典を片手に、言葉の意味をしっかり調べながら読み進めていくことで、ただ読んでいるのとは全然違う深い読み方ができることに気づきました。」

「ゆっくりじっくり読みながら、話し合いでみんなの意見を聞いているだけで、新しい発見がありました。」

「こういう読み方をこれからもしていくようにすれば、国語の力がつくんだと感じました。」


授業をした私の想像を超えて、子どもたちは「学んだ感」に浸っていたようでした。

全力投球して授業を行い、子どもたちの反応を感じることで、私も勉強になりました。時に子どもたちは、教員の読み取り以上に深い考えを発言しており、何度も感心させられました。(先生たちには、本気の国語授業を公開するから見に来て下さいと言ってありました)



さて、最後に本の紹介をします。

授業の振り返り作文の中で、ある子がこのような言葉を書いてくれました。

「しあわせは見つけるものでなく、気づくものだ。」

その言葉が書かれているのが「スノープリンス」という本だということです。とても深い言葉だと思いましたので紹介させていただきました。

トルストイの「足下を掘れ、そこに泉あり」という言葉に意味が似ているなぁと思いました。大事なことは遠くにあるのではなくて、きっと身近にあるんですよ。
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